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クラブ選びでオタク度が分かる!?クラブ構成にあれこれ迷うのはもうオタクの証拠

ラウンドで使わないクラブも

ラウンドを終わってふとバッグを見ると、「そう言えば、このクラブは使わなかった」と思い当たることはありませんか。筆者の経験から、おそらくドライバーにユーティリティー1本、アイアンが2~3本、ウェッジにパターの6~7本あれば、ラウンドは十分可能だし、おそらくスコアも変わらないでしょう。

今では最もポピュラーなグリップのオーバーラッピングを発明(諸説あり)、普及させたハリー・バードン(1870~1937年)は全英オープン6回優勝の実績を誇るトップ・プロでした。

彼は常に7~8本のクラブでプレーしており、彼のゴルフバッグを見たジーン・サラゼンが驚いた、とのエピソードが残っています。それでも、現代のゴルファーは14本のクラブ選びに悩みます。

始めはクラブ本数の制限がなかった

1800年代初頭までクラブの本数に決まりはありませんでした。1859年の全英アマに出場したジラードという選手が2台のリヤカーに乗せた樽になんと55本のクラブを入れて試合に臨みました。キャディーは困惑し、疲労しまくり。クラブ選びにもやたら時間がかかる、とブーイングの嵐でした。

結局、R&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフ・クラブ・オブ・セント・アンドリュース=セント・アンドリュースにあるゴルフ・クラブの名称であり、規則や道具の基準を制定するゴルフの総本山)で本数を制定することになりました。

この時、「本数は1ダースにパター1本を加えて13本」と決まりかけましたが、ある理事が「ゴルファーは縁起をかつぐ。13は不吉なので、1本増やして14本」との説を唱え異論がないまま決まった経緯があります。

道具に熱中するのはゴルフに限らずオタク

こうした歴史を経て14本と決まったクラブ本数のために、我々ゴルファーは「ロフトが何度のウェッジを入れようか」との悩みを楽しめるようになったのです。

筆者にはもう一つの趣味、フライフィッシングがありますが、これがほとんど同じような悩みがあります。ロッド一つとっても、7フィート6インチがいいか、8フィートがいいかと、たった6インチ(15.24cm)の差で悩みます。

フライフィッシングで毛鉤の種類、ラインにこだわりがあるように、ゴルフにもボールにこだわりがあります。中にはティーは「プラスチックじゃなく木製じゃなきゃ」とか、グリーンの凹みを治すフォークやこれらを収容するアクセサリーにもこだわりがあります。確かにゴルフも釣りも小物類の道具が多く、これらにこだわりを持てば持つほど、オタク度が上がっていくのです。

楽しさ=オタク

オタクと言うと、アイドル好きで暗いイメージがありますが、実はどのジャンルでもオタクは存在します。鉄道、漫画、料理、etc. ゴルフでドライバーやウェッジのロフト角度が気になり、ついつい数本余計に購入してしまったあなたは立派な明るいオタクです。

さらに、「高反発の新素材」「高弾道のアイアン」など、素材にまでオタクになれる要素があります。ゴルフはラウンドする時だけでなく、こうした悩みも楽しさの一つです。

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