“2億円女王”の美女イ・ボミは、ウェッジ2本だけ!
あなたは、キャディバッグに何本のウェッジを入れているだろうか?アマチュアゴルファーでもPW、AW、SWという人が多いだろう。
そして最近の女子ツアーでは、4本のウェッジを使う選手が主流となりつつある。
女子プロの主流は“4本ウェッジ”
例えば、昨年イ・ボミと賞金女王争いをしたテレサ・ルーはPWの他に、50度、54度、58度と4本のウェッジを使っている。
また、米ツアーで活躍する世界ランク1位のリディア・コーも、PW、AW、SWの他に60度のロブウェッジ(LW)を使って、4本ウェッジで戦っているのだ。
48度を抜いて、ユーティリティを!
昨年後半、女子ツアーの話題はイ・ボミ一色だった。
11月3週の「伊藤園レディス」で優勝して賞金2億円を突破すると、翌週の「大王製紙エリエールレディス」に勝ち、伊澤利光の2億1793万を抜いて日本プロゴルフ界最高獲得賞金となったが、実はその歴史的快挙となった2試合で、イ・ボミは“2本ウェッジ”で試合に挑んでいたのだ。
多くの試合では、イ・ボミも48度のPW、51度のAW、57度のSWと3本のウェッジを使っている。しかし「伊藤園レディス」の2日目には、48度のウェッジを抜いて19度のユーティリティを使用。そして、見事に17番のパー3では、その19度のユーティリティを使ったティショットで、ピンそば1mのバーディチャンスにつけてみせた。その日のイ・ボミ、19度、22度、25度と3本のユーティリティで戦っていたことになる。
さらに、2週連続優勝となる「大王製紙エリエールレディス」の最終日では、同じく48度のPWのかわりに普段は試合で使っていない5番アイアンをいれていた。そして、最終日を3アンダー、ノーボギーでラウンドし、2位に5打差をつける圧勝で歴代最高賞金額を記録したのだ。
<大王製紙エリエールレディス最終日のセッティング>
・ドライバー:本間ゴルフ TW727 455(10.5度)
・フェアウェイウッド:本間ゴルフ TW727(15度、18度)
・ユーティリティ:本間ゴルフ TW717(22度、25度)
・アイアン:本間ゴルフ TW727Vn(5番〜10番)
・ウェッジ:タイトリスト ボーケイデザインSM5(51度、57度)
・パター:オデッセイ ホワイト・ライズix♯1SH
本間ゴルフならではの、10番アイアン
そもそもイ・ボミのセッティングには、契約先である本間ゴルフならではの特徴がある。それは、アイアンが10番アイアンまであることだ。
他のゴルフメーカーのアイアンセットでは9番アイアンの次にPWがあり、5番からPWまでの6本セットが基本である。それを本間ゴルフは、5番から10番までの6本セットにしているのだ。
モデルによっては、11番アイアンまでラインナップしているものもある。それは、あくまで「アイアンセット」にこだわった姿勢だろう。
ウェッジのなかでも、AWやSWと違って、PWはフルショットで使う場面が多い。だからこそ、あくまでアイアンカテゴリーとして10番アイアンとしているのだ。
最近のアイアンには、ロフトの落とし穴が!?
この10番アイアンの考えは、アマチュアにも参考になる。
アマチュアの人のセッティングを見ると、アイアンとウェッジの間にロフトのギャップが大きい人が多い。ロフトのギャップとは、具体的に9番アイアン、PW、AWのロフトの差が大きくなることで、最近はアイアンのロフトがストロングロフト化(ロフトが立っている)したために、例えば「ゼクシオ9」の9番アイアンのロフトが39度である。
そして、ウェッジで別モデルの48度を使ってしまうと、大きなロフト差が生まれてしまうのだ。そうならないためにも、9番アイアンの次のロフトをしっかりチェックすることがスコアアップにもつながるのだ。
ロフトの間隔は6度が理想!
ゴルフのスコアにおいて最も重要なのは「残り100ヤードから何回で上がるか」です。
しかし、あなたの実際のラウンドを振り返ってください。残り90ヤード、残り70ヤードから打つときに、いつもフルショットではなく「調整しながら軽く打つ」ことが多くありませんか?
それは、9番アイアンから下のウェッジでロフトの間隔が空きすぎていることが原因かもしれません。そうならないためには、ウェッジのロフト間隔は6度にすることが理想です。
例えば、あなたの9番アイアンが40度なら、PWが46度、AWが52度、SWが58度と6度刻みにすることが、スコアアップへの近道になるのです。