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3度の賞金女王、そして結婚!アンソンジュ選手のこれまでの軌跡

ゴルフ界の社内恋愛と言えば、ゴルファーとキャディの恋愛です。女子プロゴルファーの社内恋愛は多いですよね。

藤田光里さんと交際を噂されているキャディの大江さんがプレー中にケンカをしていたことで、大江さんが2週間の職務停止になったことは記憶に新しい話題です。表純子さん、北田瑠衣さんはキャディと結婚されています。また、横峯さくらさんは専属のトレーナーと結婚しました。森田理香子さんもトレーナーとの交際を公表しています。

互いに信頼関係がなければならないゴルファーとキャディの関係ですから、親密な関係になってしまうのも当然なのかもしれません。

そして、アンゾンジュさんも2013年に入籍していたことがわかりました。アンソンジュさんは、以前から交際していたキムソンホさんと、2013年の大晦日に韓国で婚姻届を提出しました。お相手であるキムソンホさんも、韓国のプロゴルファーです。

イベントのトークショーでのサプライズ発表に会場は祝福の拍手が沸き起こり、アンソンジュさんは、幸せいっぱいの笑顔で結婚を報告しました。

お2人の出会いは2013年の夏。知人の紹介だったそうです。韓国の試合で、アンソンジュさんのキャディをキムソンホさんが務めたことで親密になり、交際がスタートしました。

アンソンジュさんは、結婚するか、または通算20勝したら引退したいと語ってきましたが、夫のキムソンホさんから辞めるべきではないと説得され、夫をコーチとして2人でツアーに臨むこととなり話題になりました。

今回は新婚で幸せいっぱいのアンソンジュさんをご紹介します。

アンソンジュさんゴルフとの出会い

 

アンソンジュさんは、日本では「アンちゃん」と呼ばれて人気がありますね。その実力も認められ、大活躍している選手です。

アンさんは小学6年生のころからゴルフをはじめ、アマチュア時代には韓国の代表チームでも活躍しました。2005年にプロ転向し、2010年から日本女子プロゴルフツアーに参戦しています。韓国での優勝回数は7回。日本での優勝回数は20勝になります。

母国でも実力はあげていましたが、韓国は実力よりも容姿、容貌を重視する考えが強いところがあり、アンさんはあまり韓国では注目されなかったようです。一部の企業からは、整形をするように勧められたこともあり、実力はあったものの、後援する企業もほとんどなかったそうです。

「韓国は選手の技量より、外見ばかり重視する容貌至上主義が強い。一部の企業から整形手術するように促され、消えることのないような傷を受けました」

アンさんはこの雰囲気を変えたいと、日本ツアーの進出を決めたのです。見た目で判断されてしまう韓国とは違い、日本では彼女と一緒に回るファンも多く、後支援する企業が6社もあります。

ですが、「やはり日本でも外見を見ることは見る。でも韓国ほど酷くはない。礼儀を守って選手の個性を尊重してくれる」と語りました。アンさんは日本に来てから、雰囲気を変えるために髪を赤や黄色にカラーリングしてみたりしました。日本では、それを個性と認めてくれるのでありがたいそうです。

2009年にファイナルQTを2位という成績で通過し、日本女子プロゴルフツアーに参戦すると、日本ツアーデビュー戦の「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」で初優勝を飾りました。日本ツアー参戦1年目にして、賞金女王になった実力の持ち主なのです。

日本で韓国の選手が賞金女王になったのは初で、これは外国人の選手としても19年ぶりの快挙です。2011年には「ゴルフより精神面が強くなったと思う」と語り、安定したプレーで4勝を挙げて2年連続の賞金女王に輝きました。

2012年は開幕戦で初の予選落ちをしたものの、岡本綾子さんの指導も受けて3勝を挙げました。2013年は27試合に出場しましたが、「ニチレイレディス」でハウスキャディが方位磁石を使用した行為が、ゴルフ規則に反するとして失格になってしまったのです。人工の機器を使用したことになってしまったようです。この年は、賞金ランク4位で終わりました。

アンソンジュさんの成績(LPGAツアー20勝)と獲得賞金

 

2010年
ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント 通算10アンダー
スタンレーレディスゴルフトーナメント 通算6アンダー
SANKYOレディースオープン 通算10アンダー
富士通レディース 通算19アンダー

2011年
ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 通算10アンダー
サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 通算14アンダー
NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 通算16アンダー
SANKYOレディースオープン 通算9アンダー

2012年
ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 通算8アンダー
ニトリレディスゴルフトーナメント 通算14アンダー
ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 通算15アンダー

2013年
CAT Ladies 通算15アンダー
ニトリレディスゴルフトーナメント 通算11アンダー

2014年
ヤマハレディースオープン葛城 通算5アンダー
中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 通算8アンダー
サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 通算14アンダー
スタンレーレディスゴルフトーナメント 通算14アンダー
富士通レディース 通算11アンダー

2015年
センチュリー21レディスゴルフトーナメント 通算15アンダー
TOTOジャパンクラシック 通算16アンダー

獲得賞金
2010年度  ¥145,073,799
2011年度  ¥127,926,893
2012年度  ¥101,206,438
2013年度  ¥91,109,680
2014年度  ¥153,075,741
2015年度  ¥105,204,082

昨年5月のサロンパスカップをスタート直前に欠場するなど、ケガに苦しんだこともありました。韓国に帰国して、頸椎ヘルニアの治療も受けたこともありました。「結婚したから勝てなくなったんじゃないの?」などと囁かれることもあったようで、旦那さんの方が辛かったと思うと、キムソンホさんを気遣うう発言も聞かれました。

ですが、2015年7月の「センチュリー21レディス」では、キムソンホさんがキャディになってから2試合目で、初日から最終日まで首位を守る完全優勝しています。アンさん強いですね。手首のケガに悩まされながらも、圧倒的な強さです。

「TOTOジャパンクラシック」(賞金総額150万ドル、優勝賞金22.5万ドル◇近鉄賢島CC◇6506ヤード、パー72)では、アンソンジュさんは、3日間を通してショットもパットも安定して、ノーボギーで優勝しました。

これで引退を宣言していた節目ともなる通算20勝目、生涯獲得賞金も史上最速となる147試合目で7億円に到達しました。この日はグリップが握れないほど緊張していたそうですが、素晴らしいです。米国ツアーの出場権を手にしました。アンさんの集中力は素晴らしいもので、この節目の優勝は記録がたくさんの勝利になったのです。

「TOTOジャパンクラッシック」は、日本の女子プロゴルフトーナメントで唯一、日本で行われる全米女子プロゴルフ(LPGA)の公式戦でもあります。

歴史のある大会で歴代の日本の優勝者は、

・1974年
樋口久子さん(当時大会名:LPGAジャパンゴルフクラシック)
・1978年
岡田美智子さん(当時大会名:LPGA美津濃ジャパンゴルフクラシック)
・1980年
大迫たつ子さん(当時大会名:マツダジャパンクラシック)
・1984年
吉川なよ子さん(当時大会名:マツダジャパンクラシック)
・1987年
森口祐子さん(当時大会名:マツダジャパンクラシック)
・1996年
平瀬真由美(当時大会名:東レジャパンクイーンズカップ)
・1998年
小林浩美さん(当時大会名:LPGAジャパンクラシック)
・2007/2011年
上田桃子さん(当時大会名:ミズノクラシック)になります。

2015年のTOTOジャパンクラッシックでの日本選手の最高成績は、通算11アンダーで12位タイの穴井詩(あないらら)さん、鈴木愛さん、西山ゆかりさんの3人でした。2015年日本女子ツアー賞金ランキングトップのイボミさんは、54位タイで終わっています。

アンゾンジュさん、この勝利にイボミさんと抱き合って喜びました。アンソンジュさんは、2010年、2011年、2014年に賞金女王に輝いています。素晴らしいですね。

アンソンジュさんのクラブセッティング

 
ドライバー:ヨネックスI-EZONEドライバーTX(9度)
※シャフト: レクシスカイザ M(5R、45.25インチ)
フェアウェイウッド:本間ゴルフ TW727 フェアウェイウッド(3番、5番)
ユーティリティ:ヨネックス EZONE プロトタイプ(4番22度、5番25度)
アイアン:ヨネックス N1-CBフォージドアイアン(6番)、ヨネックスTC-FORGEDアイアン(7~9番、PW)
ウェッジ:ヨネックス EZONEウェッジ (50度)、ヨネックスEZONE TOUREウェッジ (52度、58度)
パター:オデッセイ VERSA パター 330マレット
ボール:ダンロップ スリクソン Z-STAR XV ボール(2015年)
※プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際の使用ギアとは異なる場合があります。

アンソンジュさんは、2015年にドライバーからアイアンまで、新しいクラブに切り替えました。ドライバーのシャフトは「REXIS KAIZA-M」で、アンさん専用に作られたものです。

コスメもアンさんの希望で「ピンクカラー」に仕上げられました。このクラブの感触について、「すごくテンションがあがります。シャフトもヘッドも私のために作ってもらったもの。最高の1本に仕上がったと思います」と語りました。

シャフトは、硬さのバラつきが少ない「マルチレイヤードワインディング製法」を採用していて、しなり戻りの再現性に優れているものです。安定したショットが打てるようになっています。コントロール性能が高く、均一なしなりが得られるため、ミート率がアップするシャフトです。アンさんの秘密兵器ですね。

まとめ・アンソンジュさんの強さは?

 
アンソンジュさんは以前、ゴルフで最も頂上にいるときに引退するつもりだと言っていました。ゴルフでも頂点、結婚もしてプライベートでも頂点にいるアンソンジュさん。今後はどんな活躍をみせてくれるのでしょうか。

お2人の挙式は未定ですが、「こんな体系でウエディングドレスは着たくないので、30歳で引退してスリムになってウエディングドレスを着たい」と笑顔で語りました。

予定では20勝で辞めるつもりだったゴルフですが、夫婦二人三脚で挑むことにより撤回しました。ぜんぜん新婚という感じがせず、まだ恋人といった感じなんだそうです。引退した後は、普通の生活がしてみたいと目を輝かせていました。

アンさんの集中力の高さは、小学生の頃から備わっていました。その頃から度胸のすわった選手だったそうです。勝負どころだけではなく、ここぞという時にはスーパーショットを決めてくる。ピンチの時にも、冷静に自分のゴルフを貫けるタイプでした。賞金女王になったのも、彼女の強気な性格もあって、幼い頃から備わった勝負強さ、積み重ねた練習の成果でしょうね。

スランプに悩んだ年もありましたが、もっと遠くへ飛ばしたい、自分のスイングに満足出来ずスイングの改造をするという悪循環にはまってしまったのです。勝てないことで自信をなくし、スイングを変えなきゃいけない、パットが入らないからやり方を考えなきゃいけない、そんな観念にとらわれすぎていたのです。

その時、技術面より精神面でのケアを重視して、まずは自分本来のやり方に返ることを意識しました。結果、アンさんらしさが戻り、スイングの改造をすることなく大活躍しているのです。アンさんの強さは、この精神面での強さでもあります。

人生のパートナーとも出会い、日本ツアーでも頂点を極めたアンソンジュ選手。今シーズンも開幕し、今年はどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?ゴルフファンとしては、引退などと言わずにますます活躍してもらいたいですが、これからどんな人生を歩まれるのか、見守りたいです。

ウエディングドレス姿も楽しみです!ますます頑張ってください。

 

アンソンジュ(Sun-Ju Ahn)プロフィール

生年月日 1987年8月31日(28歳)
身長 160cm
体重 68kg
血液型 B型
出身地 韓国・京畿道
出身校 建国大学校在学中(韓国)
プロ転向 2005年
趣味 音楽・ゲーム・パソコン
ゴルフ歴 13歳から
好きな色 赤・青・黄色・ピンク
ホールインワン 2回
契約 クラブ:ヨネックス
ボール:ダンロップ
ウェア:フィドラ
シューズ:プーマ
所属契約 フリー

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