現在賞金ランキング上位の笠りつ子「今年1番になる!」彼女の強さとは?
- 2016.07.04
- 女子ゴルフ
美人ゴルファーとしても、実力でも人気上昇中の笠りつ子(りゅう りつこ)選手。
今年の目標は1番になること!
優勝を狙って行きたいです!と目標を掲げスタートした2016年。今季も11試合に出場して、トップ10入りしたのは9試合。そのうちトップ5入りは6回と、好成績を残しています。(2016年6月27日現在)
ノーコックのスイングが特徴の笠りつ子さん。熱烈的なファンも多く、ギャラリーには「チーム笠」と書かれたポロシャツを着た応援団も!!でも普段の彼女は、かわいい性格で食べることが大好きな普通の女の子なんです。
今回は、現在活躍中の笠りつ子選手について調べてみました。
笠りつ子 ゴルフの経歴
笠りつ子選手は、9歳の時にゴルフ場を経営するお父さん、清也さんの影響でゴルフを始めました。お父さんは、坂田信弘さん主催の坂田ジュニアゴルフ塾のコーチを務めていました。
りつ子さんもこのゴルフ塾に入門します。お父さんはゴルフのコーチでもあり、ゴルフの師匠。そしてキャディを務めていたこともあります。兄の笠哲郎さんもプロゴルファーです。同じ坂田塾には、上田桃子さん、青山加織さん、そして古閑美保さんも在籍していました。
プロゴルファーになる環境は、整っていたわけですが、ゴルフのセンスもなければ、プロのゴルファーにはなれませんよね。
中学2年生の時に、九州ジュニアゴルフ選手権で優勝して、才能を開花させました。そして、東海大学付属第二高等学校1年生の2003年九州女子アマチュアゴルフ選手権で優勝。当時は最年少での優勝です。当時からその実力は群を抜いていました。
2006年のプロテストに3位で一発合格し、同年の8月1日に78期生として、プロデビュー。この時に優勝したのは、同じ熊本出身の有村智恵選手でした。熊本はゴルフの強豪県でもあります。
笠りつ子 ゴルフの過去の成績
笠りつ子さんはアマチュア時代、そしてプロになってからも、たくさんの試合に出場してきました。
(アマチュア時代)
2001年
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子12歳~14歳の部 16位タイ
2002年
日本女子アマチュアゴルフ選手権競技 ベスト32
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子12歳~14歳の部 12位
2003年
九州女子アマチュア 優勝
日本女子アマチュアゴルフ選手権競技 ベスト32
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子15歳~17歳の部 25位
静岡国体 12位タイ
2004年
世界ジュニアゴルフ選手権 女子15歳~17歳の部 15位タイ
日本女子アマチュアゴルフ選手権競技 CUT55位タイ
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子15歳~17歳の部 8位タイ
2005年
ライフカードレディスゴルフトーナメント 53位
日本女子アマチュアゴルフ選手権競技 CUT49位タイ
日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子15歳~17歳の部 32位タイ
(プロ転向後)
2006年マンシングウェアレディース東海クラシックでプロとしてデビューしてました。その後はステップアップツアーを主戦場にして戦い、翌2007年にはレギュラーツアー30試合に出場して、トップ10入りしたのは、2回。賞金ランキング69位という成績を残しました。
2008年には34試合に出場。トップ10入りは2回で賞金ランキングは前年度と同じ69位でした。この年の10月には、「マスターズGCレディース」の初日、14番ホールで試合では初となるホールインワンを達成しました。
2009年は、レギュラーツアーに8試合、ステップアップツアーに7試合出場。賞金ランキングは100位。2010年には32試合に出場して、トップ10入りは2回。賞金ランキング37位となり、初のシード権を獲得したのです。
2011年には7大会でトップ10入りを果たして、賞金ランキング10位。初の賞金ランキングトップ10入りを果たしました。そしてツアー初優勝したのもこの年です。
こうしてプロゴルファーとして、確実に成績を残してきたのです。
(ツアー優勝)
2011年
8月◇ニトリレディスゴルフトーナメント◇北海道・桂ゴルフ倶楽部 ツアー初優勝
2012年
3月◇ヤマハレディースオープン葛城◇静岡県・葛城ゴルフ倶楽部 山名コース ツアー2勝目
2015年
3月◇アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI◇宮崎県・UMKカントリークラブ ツアー3勝目
この大会は、7打差の中に60人がひしめき合い、混戦の中で最終日を迎えました。首位争いも一時は6人が並び大混戦。終盤になって事態は動きます。
1打差で首位を追っていた茂木宏美選手が15番でボギーを打ち優勝争いから脱落。首位を猛追していたジョン・ジェウン選手も17番でボギー。イ・ボミ選手と笠りつ子選手の一騎打ちとなりました。
決着はプレーオフに持ち込まれましたが、笠りつ子選手は、なぜか気楽な気分でいられたそうです。心と体がバラバラだった前週の大会とは、同じ轍は踏まないと誓っていたからです。
前週のTポイントレディスでは、初日3位、2日目2位タイと好位置から最終日を迎えたもの、優勝を意識してしまう気持ちが強く出てしまい、自分のゴルフが出来ず、スコアを落としてしまったのです。
この大会では、目の前のショットに集中することだけを考えて、試合に臨んだのだそうです。イ・ボミ選手と笠りつ子選手はお互いにバーディーを奪い合い、勝負は3ホール目に。
これまでは、先にバーディーを決めていた笠りつ子さん。このホールはイ・ボミさんが先に打つことに・・・。バーディーパットは外れてしまいます。
笠りつ子さんは、3mの下りのライン。打ったボールは綺麗にフックラインを描いて、カップインしました。3度目のツアー優勝となり、両手を大きく掲げて喜びました。こうして確実に成績を残し、首位争いにも食い込み、メキメキと実力もつけてきたのです。
2016年も大活躍中です。14試合に出場して、トップ10入りしたのは9試合。トップ5に6回も名前を残し、4度目の優勝も期待されています。
笠りつ子 クラブセッティング
(2016年 ダイキンオーキッドレディス練習日)
ドライバー
本間ゴルフ TOUR WORLD TW727 455S ドライバー(9.5度)
本間ゴルフ VIZARD YC65(硬さ:S)
FW&UT
本間ゴルフ TW727 フェアウェイウッド(3番15度、5番18度、7番21度)
本間ゴルフ TW727 ユーティリティー(25度)
アイアン
本間ゴルフ TW727P アイアン(5番~10番)
ウェッジ
本間ゴルフ TOUR WORLD TW-W ウェッジ(2014年)(47度、57度)
パター
ピン スコッツデール パター シェイ
ボール
ダンロップ スリクソン Z-STAR シリーズ
※ プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際の使用ギアとは異なる場合があります。
笠りつ子スイング アマチュアもマネしてみたい
まず、実際に笠りつ子さんのスイングを見てください。
彼女のスイングの特徴は、手首を使わない「ノーコックスイング」です。高精度のショットが生み出されています。
コッキングとは、手首を親指側に折る動きで、正しく使えばレバー効果によるクラブヘッドのスピードアップが見込めます。でも彼女のスイングはそれを封じています。
ゴルフはツーレバー・システムだとよく言われます。レバーとはてこ(梃子)のことを言います。腕とクラブという2つの梃子をリストを使うことにより、クラブヘッドを加速させ、タメの効いたショットを可能にしているのです。
しかし、笠りつ子さんは、コッキングを使わずに、シンプルなスイングでミート率を高めているのです。ノーコックスイングのメリットであると言えそうですね。でもあまり飛ばないのでは?と思う人もいるでしょう。
ですが、彼女は飛距離もしっかりと出しています。平均飛距離は、266.0ヤードです。なぜ飛ぶのでしょう!?ポイントはボディターンのスピードです。
ツアープロコーチの辻村明志(つじむら・はるゆき)さんは、「手を使わないボディーターン」と表現しています。
「良いところは、手先の動きにとらわれず、大きな筋肉を大きく使ってくるところ。アドレスで作った手元の角度をスイング中に崩すことなく、シンプルに一つの軸でまるでコマのように体を回転させる。常に腕・クラブを体の正面で維持して、体を素早く回転させることにより、安定した力強いボールを打ってくるショットメーカーである」と言っています。
アイアンのインパクト音は本当に素晴らしいそうです。フェース面をオープンに保って、上からしっかりとボールをとらえている。そのため、高くてスピン量のあるアイアンショットが打てるのが、彼女の武器ですと言っています。
勝利を前にしたプレッシャーの中でも、勝利をつかめる。完成度の高いスイングなのです。
ノーコック打法は、ゆるゆるグリップではなく、左手の小指・薬指・中指をしっかりと握ってスイング中にその強さをキープすること。
ノーコックのスイングには、ボディーターン動作に腕、クラブの動きを同調させやすいというメリットもあります。このコッキングの有無には、グリップ圧の強さも関わってくるそうです。
もし当たれば飛ぶけど、曲がり幅も大きい。そんな悩みを抱えている人は、この打法を練習してみるのもいいかもしれません。
笠りつ子さんは、とてもシンプルな練習方法です。両足を揃えて、捻転のみでスイングを繰り返します。ボディーターンでボールを運ぶ感覚を身に付ける。
アマチュアゴルファーに、とても参考になる練習方法です。一度、取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
笠りつ子 まとめ
2006年に九州東海大学を中退して、プロゴルファーとしてデビュー。これまでにたくさんの試合に出場して、好成績をあげてきた笠りつ子さん。賞金ランキングの上位にも名前も上がってきています。年々、スコアもアップして、獲得賞金も安定しています。
今年度は、開幕戦のダイキンオーキッドレディスから優勝争いに加わり2位、その後もアクサレディスやフジサンケイレディスでも優勝争いを演じ、安定して好成績を残す活躍を見せています。
彼女の得意なクラブは、「全部!」なんだそうです。とても頼もしいですね。理論より感性のゴルフを重視するタイプ。日本女子ゴルフ界で、韓国選手などがたくさん活躍していますが、これからの活躍が期待される日本人選手の一人です。
笠りつ子さんの出身地の熊本県は、彼女が在籍していた坂田塾が開校したことや、不動裕理さんや、大山志保さん、古閑美保さんの3人を賞金女王に育てた清元登子さんの存在があり、全国でもゴルフの強豪県です。
熊本県内のゴルフ場で女子ツアーが開催されることも、地元ジュニアの励みとなり、目標となっています。笠りつ子さんの活躍も、きっと地元ジュニアの誇りとなり、目標となっていることでしょう。
笠りつ子さんのお父さんの清也さんは、九州ゴルフ連盟ジュニア育成委員会の代表で、熊本のゴルフ環境の良さもあげています。熊本県の多くのゴルフ場は、土日の午後にジュニアにコースを無料で開放しているんだそうです。
大きな地震の被害にも見舞われた熊本県ですが、女子ゴルフの強さは、全国でも群を抜いています。一日も早い復興を願うとともに、未来のゴルファーを育成して、日本女子ゴルフ界をもっと盛り上げてほしいと思います。
「欲張らずに、自分のゴルフをすること!」
それが、笠りつ子さんのモットーです。普段は陽気で明るい性格。地元ジュニアゴルファーの目標とされる選手の一人として、4度目の優勝を、そして賞金女王を目指して、ますます活躍してほしいですね。
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たくさんのゴルフファンが応援しています!!これからの笠りつ子選手の活躍に期待しましょう。
笠りつ子(Ryu Ritsuko)
【プロフィール】
生年月日 1987年11月4日(28歳)
身長 160cm
体重 58kg
出身地 熊本県
出身校 九州東海大(中退)
血液型 AB型
プロ転向 2006年
ゴルフ歴 9歳から
所属 京セラドキュメントソリューション
好きな色 ピンク
趣味 買い物・読書