あなたにベストなおすすめゴルフボールはこれだ!メーカー、構造、価格から徹底比較の決定版!
今日はとことんゴルフボール特集です。まずゴルフボールと聞いて思い浮かぶ名前は何でしょう?
PROV1、SRIXON、XXIO、Titleist、BRIDGESTONE、Callaway、TOUR B330に…って違った!これじゃメーカーと商品名がごちゃごちゃ。
ゴルフを始めたばかりの人だと、お店に行っても何が何やら…どのメーカーの何がいいのかと混乱することもあるでしょう。そんな方にあらためて、ボール選びのコツ、知って楽しいボールの構造!と題し、おススメボール情報をお届けします!
目次
一番人気のボールメーカーはどこ?
石川遼プロ優勝で話題となったJTカップの4日目。小柄な飛ばし屋、今平周吾プロは、I・H・ジャン、A・ブランドと同組。ティーインググラウンドで互いのボールを見せ合うような姿が見られました。
3人は「タイトリスト PROV1x」を使用しているので、自分のボールナンバーやマーク(目印)を見せ合っていたのでしょうか。皆さんも、ゴルフの同伴者とボールがかぶることもありますよね。
ところで、日本で一番使われているのはどこのメーカーでしょう。以下は、代表的な3つのボールメーカーがHPで掲げている言葉です。
どこのものかわかりますか?
A)2015年全世界ボール使用率・勝率No.1 / 14年連続日本男子ツアー使用率No.1
B)2014年 年間販売金額 シェアNo.1
C)2014年 店頭販売数量 年間No.1
Aは、ゴルフをするのも観るのも好きな人ならすぐピンとくるでしょう。タイトリストです。
世界のトッププロで言えば、ジョーダン・スピース、バッバ・ワトソン、リッキー・ファウラーなど、日本でも人気の選手が使用しています。
迷うのはBとC。かたや売上高じゃあ負けへんでと鼻息も荒く、いやいや何個売れているかが重要なんですよと、こちらも譲らない。おわかりですか?
販売金額でシェアNo.1なのが、神戸のダンロップスポーツ。店頭販売数量年間No.1が東京のブリヂストンスポーツというわけです。
実際のところ、日本国内のゴルフボールのシェアは、ダンロップが35%程度、ブリヂストン30%強、タイトリスト10%強と言われています(小売店舗ヒアリングより)。
そう言えば、ゴルフ場で見かけるロストボールは、上記3社に比べるとナイキ、ミズノ、プロギア、テーラーメイドなどはやや少ないかもしれません。
タイトリストのボールは、やはりトッププロからの評価が高く、世界ツアーでの使用率は66%。2位の11%に圧倒的な差をつけて1位の座に君臨。日本ゴルフ界においては、男子ツアーにおいて47%で1位。2位メーカーは32%、3位は9%となっています。(タイトリストHPより)。
やっぱりヘッドスピードがすべての基準
ヘッドスピード ドライバー飛距離 ゴルファータイプ
48m/s以上 280ヤード前後 プロのハードヒッター
43~48m/s未満 240ヤード前後 アマのハードヒッター、プロ
38~43m/s未満 200ヤード前後 一般ゴルファー
33~38m/s未満 180ヤード前後 シニア、やや非力なゴルファー
33ms未満 150ヤード前後 女性ゴルファー
上記の表は、ドライバーでのヘッドスピードと飛距離の目安です。(ダンロップHPより)
ヘッドスピードは、クラブやシャフトを考える際にも大切な要素となっていますが、ボール選びでも一つの目安となっています。推奨ヘッドスピードには、やはり意味があるのです。
ヘッドスピードやスピン量に合わないボールを使っていると、飛距離どころか飛ぶ方向さえ、文字通り左右されることがあるわけです。
ヘッドスピードが速い人が柔らかすぎるボールを打つと、つぶれ過ぎて方向性が定まらず、遅い人が硬すぎるボールを打つと、スピン量が少なくボールが上がらずに飛ばないという結果を招きます。
ヘッドスピードがないのに、イ・ボミプロが使っているからと「スリクソンZ-STAR」にこだわるとか、有名だからと「Titleist V1x」を使っていても、ひょっとしたら飛距離をロスしているかもしれません。未計測の方は、一度ヘッドスピードを測ってみましょう。
飛距離の“3要素”とは
飛距離を考える上で、大切なことがもう一つあります。クラブ、スイング、ボールとで生み出す“3要素”のことです。
“3要素”とは
①ボールの初速(打った直後のボールの速度)
②打ち出し角(スイング、クラブのライ角、ボールの種類でも変化)
③スピン量(多いと吹き上がり、少ないとドロップして飛ばない)
であり、これらの適正なバランスが“その人にとっての最高の飛び”をもたらします。
アマチュアゴルファーの場合、バックスピンがかかりすぎて距離をロスする人が多いため、効率的に飛距離を稼げていない可能性があります。練習を積んでスピン量を減らせればいいですが、このスピン量の軽減に一役買ってくれるのが、後述するディスタンス系のボールというわけです。
“最適”とは、自分のヘッドスピードに見合った飛距離を出せるボールのことでもあります。
飛距離からヘッドスピードを算出してみよう
さて、ちょっと今まで書いてきたことと反対の話になるかもしれませんが、ヘッドスピードの数値を知っても「こんなに出てる!」と信じすぎるのもよくありません。スイング軌道や測定器の違いによってもヘッドスピードに差が出たりするのは、皆さんご承知の通りです。
また、いざ計測!となると“いいスイング”で振ることが出来ていたりして、これ自体はいいことなのですが、実際のコースでは、力んでしまうことも多々あるわけで…。
そこでとりあえずと言ったら乱暴ですが、ティーショットが芯を食った(うまくミートした、気持ちよく打てた)時に、ヘッドスピードを逆算してみる手もあります。できれば“飛匠”(超高反発モデルの非公認球)以外のボールで!
飛距離 ÷ 5.5 = ヘッドスピード
この計算で、上のダンロップの飛距離表にそった内容になれば上等ではないでしょうか。ボールは消耗品。色んなボールをラウンドで試し、自分に合ったボールを見つけ出しましょう。
何ピースがおすすめ?構造へのこだわりは必要?
ボールの構造を簡単に図にすると、上記のようになります。
ディスタンス系の2ピースボールは低価格であり、ゴルフ初心者は必然的に、ここから使ってみることが多いと思います。同じディスタンス系でも、ゴルフ歴も長く飛距離が出ない(落ちた)方には、ディスタンス系の高価格ライン(3~4ピース)も人気です。
また、3ピースより4ピースの方が絶対いいかといえば、そういうことでもありません。「PROV1」や「Z-STAR」でも、性能別にそれぞれ3ピース、4ピースで作っています。
ゴルフショップによってはボールを割って展示しているところもあり、構造がよくわかります。ただ2ピースの断面を見ると、層の厚さに若干のばらつきが見られることも稀にあるようです。こだわりたいなら、やはり3ピース以上がおすすめです。
「ボールは生もの。コアはエンジン」と言われ、メーカーによっても全く別物といえます。
あなたのタイプにあったおすすめボールとは
ボールともやはり相性があり、ボールの特徴を知る前に自分の特徴もわかっておくことが大切です。
ボールを試すとはいえ、手当たり次第では非効率。ラウンドでの“自分の癖”を明らかにしておきましょう。
たとえば、アプローチで止まってくれない、ボールが上がり過ぎて(上がらなくて)飛距離が出ない、好きな打感は柔らかめor硬め、パターの時のタッチを重要視している、予算が限られている、などなど。「癖=現状の問題点」を明らかにしてからボール探しを!
また、使ってみて良さそうだったら、次々と変えずしばらく使い続けてボールの特性に慣れていくことも大切です。
車のようにボールもモデルチェンジがあり、最新ボールが発売されるたびに構造も多様化・進化の連続。ウレタン・ディスタンス系なるジャンルも生まれているようです。
以下にボールのタイプ別の特徴をまとめました。興味のある方はボール構造なども考えながらチェックを!
ディスタンス系(飛距離重視の中級者・初心者向け)
<コア>
柔らかい
打った際、ボールがつぶれるため初速こそ出にくいが、バック・サイドスピン量が抑えられ、距離が出やすく曲がりにくい
<カバー>
硬い(アイオノマー等:硬くて反発力が強い)
反発力が強い、滑りにくい
<好相性>
ヘッドスピードが遅め、スピン量が多い、ボールが曲がりやすい人
スピン系(アプローチスピンを最優先・上級者向け)
<コア>
硬い、ボールがつぶれすぎず、初速が上がる
<カバー>
柔らかい(ウレタン等:柔らかく摩擦が強い)
ウェッジの溝に入る、スピンがかかる
<好相性>
ヘッドスピードが速め、コントロール性重視の上級者
ウレタン・ディスタンス系(飛距離とスピン共に手に入れたい)
<コア>
比較的柔らかめ(適度につぶれる)
<カバー>
アイオノマー&ウレタン等の組み合わせ等
<好相性>
飛距離もコントロール性も、そこそこ欲しい人
ボールのタイプ別一覧表
では具体的にはどんなボールがどのタイプなのでしょうか?
タイトリスト、ダンロップ、ブリヂストン、キャロウェイの代表的なボールについて、ボールの系統、何ピースか、硬さ、打感(打った瞬間の感覚)、ヘッドスピード(HS)、ボールが持つ特徴などを一覧表にまとめてみました。
打感などは各ゴルファーによって感じ方、好みなどもあると思いますが、並べてみると特徴がよくわかります。気になるボールがあるでしょうか。
系列の分類や備考欄は、各社HP、メディア、専門店のコメント等を参考に作成しています。
硬さ(コンプレッション)はコアの硬さとして、各社HP、雑誌などのメディア記載の情報から相対的に導いた数値であり、本表では10を最も硬いレベルとしています。
硬さ(コンプレッション)とはボールを押しつぶした時のつぶれ具合を数値化したもので、インパクトでボールでどれだけつぶれるかというものです。
一方、打感はあくまでも“打った時の感触”を表現したものです。打感にはカバーの柔らかかさやコア、カバーの組み合わせなどが影響するため、数値的に硬くても、打感が硬いとは限りません。ヘッドスピードによっても感じ方が変わってきますので、あくまでも参考程度にご覧いただくのがいいようです。
ボール選びはお店選びから
さて、いよいよボールを買いに行く場合に考えていただきたいのは、まず買うお店のことです。もちろんネットで安く買うのもアリですが、迷っている場合はお店に行きましょう。
ボール選びの際に役立つお店選びのポイントをまとめました。
1)パターの試打コーナーをチェックしてみよう!
ドライバーやアイアンショットよりもパターの打感を大切にしている人は、お店のパターの試打コーナーを覗いてみましょう。色々な種類のボールを置くようにしているお店もあるので、とても参考になりますよ!
2)客層をチェックしてみよう!
お店は客層に合わせた品ぞろえをしているということ。衣類やギアも当然そうですね。
例えば、
・ロードサイドにあるゴルフ専門店
・ショッピングセンター内にあるスポーツ用品店
・オフィス街や通勤途中にあるゴルフ専門店
・都心のデパートの高層階にあるゴルフ用品売り場
・上野アメ横など、ゴルフ専門店の密集地
客層をイメージしてみると、好まれる価格帯、売れ筋が見えてきます。
うっかり「売れ筋はこれ!お店のイチオシ!」と書いてあるボールをむやみに買うのは控えましょう。
3)ボール売り場ににじみ出る人柄&店柄
メーカーの販促用小物に加えて、お店の手作りのポップや説明書き等があったりすると、ボールに力を入れているお店の可能性が高い。そんな時は、ぜひ店員さんにボール選びについて相談してみましょう。予算や自分がどんなボールを打ちたいのか、現状の悩みは何なのかを伝え、おすすめのボールを聞いてみるのが一番です。
おすすめのゴルフボール
ゴルフボールにはシーンに合わせて、あるいは様々なケースに合わせて選ばれるものがあります。最後に用途に合わせたおすすめボールをご紹介します。
<プレゼント用に超おすすめ>
「タイトリスト PROV1」あるいは「PROV1x」
使ってみたかったが自分ではなかなか買えない…という人が多いので、プレゼントとして喜ばれるとか。都内数か所の店舗で、プレゼント用としておススメというお墨付きをもらいました。
V1xを使っているリッキー・ファウラー選手のファンならば、せっかくなので彼がやっているようにマークを描いて(下記写真参照)プレゼントするのはいかがでしょう?!
(Titleistの左上にオレンジの点を描き、裏にある「← ProV1x →」を黒で塗りつぶす)
<冬の季節に超おススメ>
「ダンロップ XXIOエアロスピン」
冬は、気温、気圧が下がるためボールの飛距離が落ちることは知られていますが、気温差が25度とするとおよそ1番手(10メートル)程度変わると言われています。よって、冬だけ柔らかいボールを使う方もいるかもしれません。
ゴルフショップで今イチオシとの評価が高いのが「XXIOエアロスピン」。お値段は張りますが、冬だけと思って試してみるのもいいのでは。
<新しいもの好きに超おススメ>
「ブリヂストン JOKER」
今秋発売されたばかりの、何系ボールなのかまだまだ未知数の新商品「JOKER」。名前にインパクトがあって話題に上りやすいこともあり、試してみたいゴルファーが多いそうです。
「B330」と比べて初速が出るのは新開発の「高初速ソリッドコア」が大きいからで、同社イチの飛距離。もともとコアが硬いボールはスピンがかかりやすいことから、このJOKERもスピン量は増えるけれど、初速で飛ばす設計。寒い冬に向けて発売された挑戦的なボール、ドローヒッターはぜひお試しあれ!
おわりに
個人的な話ですが、今回の調査で「ヘッドスピード37」「グリーンでボールが止まりにくい」といったことを伝えていくつかのお店で選んでもらったところ、こんな候補が挙がりました。
スリクソンZ-STAR、ツアーステージV10 リミテッド、キャロウェイクロムソフト。なおタイトリストPROV1という名前を挙げるお店もありましたが、色んな意味で恐れ多いことを理由にそれは辞退。
結局V10リミテッドを半ダースとZ-STARとを購入し、さっそく使ってみる予定です。(ええ、ええ!ボミちゃんが使っているからってのありますよ!)
皆さんもぜひボール選びを楽しんでください。今回の記事が、あなたのボール選びに少しでも役立ち、今以上の楽しさとスコアアップにつながることを願っています。
<取材・協力 有賀園お台場店様 他>