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ミシェル・ウィーの“おじぎ“に見えるパタースタイルが超個性的!!

LPGA(米国女子)ツアーで美人ゴルファーの一人と言えば、180cm超えのスラリとしたプロポーションと韓国出身の両親を持つエキゾチックな容貌のミシェル・ウィーが思い浮かびませんか?

ウィーはスーパーモデルも顔負けの美しさに加え、ゴルフウェアがとてもオシャレで女性にも大人気!ゴルフ界のファッションリーダー的存在でもあります。

その容姿だけでなく、パワフルなスイングによる男子顔負けの飛距離から、アマチュア時代に天才少女、プロデビュー後には“女性版タイガー・ウッズ”と呼ばれたほど!

それだけにプレッシャーも大きく低迷した時期もありましたが、2014年の「全米女子オープン」で念願のメジャー初制覇を果たしたことは記憶に新しいのではないでしょうか?

その際に勝利を引き寄せたのがパットの好調さだったのですが、そのフォームが…かなり個性的?!

今回は、ウィーの“こんなのあり?”なパッティングスタイルを、プロフィールとあわせてご紹介します!!

プロフィール

名前:ミシェル・ウィー(Michelle Sung Wie)
生年月日:1989年10月11日(26歳)
出身地:米国ハワイ州 ホノルル
身長:183cm
体重: 65kg
プロ転向:2005年
通算成績:LPGA(米国女子)ツアー4勝(メジャー1勝)
クラブセッティング:ナイキ
ウェア:ナイキ

ミシェル・ウィーが父親の教えでゴルフを始めたのは、4歳の時。それから間もなくドライバーで100ヤードを飛ばすなど、幼少期からすでに才能の片鱗を見せていたそうです。

2000年に史上最年少の10歳で「全米女子アマチュア パブリックリンクス選手権」に出場を果たすと、2003年になんと当時13歳で米国アマチュア公式大会の男女を通じて国内最年少記録を更新して優勝を果たしました。

ウィーは、同年のLPGAツアー「クラフト・ナビスコ選手権」(現ANAインスピレーション)でも、史上最年少(13歳5カ月17日)で予選を通過。予選3日目に叩き出したスコア「66」は、女子メジャー大会に出場したアマチュア選手として最少タイ記録。同年の「全米女子オープン」でもまた、大会史上最年少で予選通過の快挙を達成しました。

その後、ウィーは男子プロのトーナメントにも度々参戦して活躍し、さらに注目を集めました。2005年はLPGAツアー 7試合に出場し、特別招待選手枠で出場した「全米女子プロゴルフ選手権」で2位。同枠で出場の「全英女子オープン」でも、アマチュア選手として大会史上最高位となる3位タイの好成績を収めました。

数々の最年少記録を塗り替えたウィーは、16歳の誕生日を1週間後に控えた同年(2005年)10月にプロ転向を発表。初シーズンとなった2006年の成績は、出場7試合でトップ5入りなんと6回!(メジャー3大会を含む)期待通りの好成績を残しました。

ウィーはプロ転向から間もない2005年と2006年に、2年連続で日本国内男子ツアーの「カシオ ワールド オープン」にも参戦。いずれの大会も予選突破は逃しましたが、“天才女子高校生ゴルファー”として日本のファンを大いに湧かせました。

2009年には、2007年から悩まされていた両手首の怪我を克服してシード権を獲得しました。すると同11月の「ロレーナ・オチョア インビテーショナル」でプロ初優勝。翌2010年の「カナディアン女子オープン」で2勝目を挙げ、さらなる活躍を期待されましたが、以降は成績低迷に陥ってしまいました。

ウィーは、スコアに悪影響を及ぼしていたパットを2012年終盤に改良。すると、これが大当たり!翌2013シーズンにパットの精度が格段にアップしました。

これで復活の糸口をつかんだウィーは、続く2014年にシーズン最初のメジャー大会「クラフト・ナビスコ選手権」でレクシー・トンプソンとの優勝争いに敗れるも3打差で単独2位。この大会では惜しくもメジャー初タイトルを逃したウィーですが、ショットの冴えもさることながらグリーン上で改良したパットがその成績を支えていたのは明らかでした。

そして「全米女子オープン」では、最終日17番で15フィートのパットを沈めてバーディーを奪うと、この年の賞金女王ステーシー・ルイスを2打差で退け、見事念願のメジャー初制覇。あの個性的なパットが、大一番で底力を発揮した勝利でした。

このシーズンは「LPGAロッテ選手権」も制してシーズン通算2勝を挙げ、出場21試合でトップ5入り9回、トップ10入り13回を記録。予選を通過して20位以下の成績は、わずか1試合と驚くほどの好調が続いたウィー。

このシーズンの通算スタッツは、パーオン率:77%(3位)、平均スコア:69.82(3位)、アンダーパー:56ラウンド(3位)を記録しており、2014シーズンにおけるウィーの大躍進を物語っています。

ミシェル・ウィーのかなり目を引くパッティングスタイル

まずは、画像をご覧下さい!

<改良前:2011年クラフト・ナビスコカップ>

以前は両肩、両肘とグリップ部分で五角形を作り、これをキープしたまま肩の回転でボールを打つ基本的なスタイルでした。

<改良後:2012年オメガ・ドバイ・レディースマスターズ>

トーナメントで初めて独創的なパッティングを採用した際の画像です。海外では、水平になった背中がテーブルの天板に似ていることから“テーブル・トップ”と呼ばれています。スタンスを広くとってグリーンに対して上体を股関節からほぼ90度前方に倒し、肘を深く曲げて体に密着させて固定しています。

変更前2012シーズンのパーオン時における平均パット数は1.892(ツアー119位)。パット改良後の2013年には1.799で25位へ。2014年にはさらに1.764で4位とパットの精度が飛躍的に上がりました。それにしても、かなり個性的ですよね!

“おじぎ”パターはミシェル・ウィーの他にもいた!

メジャー覇者ミシェル・ウィーと同様のパッティングをする選手を発見!

それはなんと伝説のゴルファー、ジャック・ニクラウスです!!これにはウィーもビックリしたようです。

けれど、あの偉大なジャック・ニクラウスが自分とそっくりなスタイルでパッティングをしていたと知って、「うれしい気持ちになった」と述べています。

ミシェル・ウィーの独創的なパッティング誕生秘話

ミシェル・ウィーは2014年の『全米女子オープン』優勝後に複数の米国メディアで、独特なパッティングスタイルがどのように誕生したのかを明かしています。

苦戦していたパットを克服した現在のフォームをどうやって手に入れたのか?(米国Golf Channel 『Morning Drive』より)

「初めは一般的な方法でパットをしていたんだけれど、2年前(2012年)にパットの調子がとても悪くて、それまでのスタイルが快適でないと感じだしていたの。それで、身長の低い人のようにプレーしてみようと思ったのよ。そうすれば、もっと簡単にパッティングができるかもしれないってね。私は背が高いからボールをとても遠くに感じるので、ボールにすごく近づくようにしてみたの。そうしたら、とても良いフィーリングを得られてパットが入り出したわ」

どうやら、練習の際にふとした思いつきで、トライしたことがきっかけだったようです。

ウィーは「皆に妙なフォームだって言われたけど、自分では少し余計に体を倒してるぐらいの感覚だったのよ。でも、鏡で見た時に変だって言われることに納得したわ(笑)。その翌週に出場した試合では、4日間を通して3パットは一度もなかったから、これなら、笑われても構わないって思ったわ。とても気に入っていたしね。初めは不慣れだったけれど、今は快適よ。このスタイルを続けるつもり?と聞かれたら、“イエス!”って答えるわ。ラインがとても読みやすくなったわね。バック(背面部分)のことを心配されるけれど、以前の方が負担が大きかった。今、使っているのは脚全体と背中。腰は使わずに曲げているだけなのよ」と語っています。

<ミシェル・ウィーのパット誕生秘話>

ウィーのユニークなパッティングは、背中のポジションがテーブルの天板のように見えることから“テーブルトップ”スタイルと呼ばれています。

長年にわたりウィーのスイングコーチを務めるデビット・レッドベター氏も上の動画の中で、「ウィーは、多くの身長の低いゴルファーのパッティングはバランスと安定性がより高いことを指摘したんだ。そして、地面に近づくフォームをトライしてみたいと言ったよ。見た目はとても妙なフォームだよ。でも、ウィーの場合は機能したんだ。一般的なスタイルではないが、ジャック・ニクラウスも似たような姿勢でパットしていたからね。ウィーはこのスタイルで、とんでもなくパットの安定性が向上した。ショートパットでミスすることがなくなり、思い通りに決められるようになった。結果が出ているのでこのパッティング方法を続けているのさ」 とコメントしています。

リオ・オリンピックへ出場なるか?

2015年の米国女子ツアーは、リディア・コーが9月行われたエビアン選手権でメジャー初制覇の史上最年少記録を更新(18歳4カ月)するなど通算5勝を挙げ、シーズン最優秀選手の栄冠と賞金ランキング1位に輝きました。

一方、ミシェル・ウィーは調子を上げられないままトップ10入り0回で終了。最近では、11月に開催された日本ツアー「TOTOジャパンクラシック」で3年ぶりの来日と盛り上がりましたが、59位タイと残念な結果に…。

2015年はちょっぴりトーンダウンしたウィーですが、2016年の開幕戦(ピュアシルク・バハマLPGAクラシック/現地1月28日)まで、約1カ月あまりを残すのみ。また、来シーズンは、8月にブラジル/リオデジャネイロで開幕するオリンピックで、なんと112年ぶりにゴルフが正式種目として復活します!

ツアーでの活躍ももちろん楽しみですが、オリンピックの大舞台で米国代表として、あのパッティングを披露するウィーの姿を楽しみにしたいですね。

最新情報やオシャレな写真が満載!ミシェル・ウィーの公式HPはこちら!
http://www.michellewie.com/

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