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ヨーロピアン・ツアー年間賞金王のヘンリック・ステンソンを脅かしたニュー・ヒーローは誰だ?!

レース・トゥ・ドバイ2016シーズンの最終戦、DPワールド・ツアー・チャンピオンシップ・ドバイが行われ、ヘンリック・ステンソン選手が2013年に以来の2度目のヨーロピアン・ツアー年間賞金王を獲得しました。

最終日のステンソン選手は7アンダー(65)でプレーし、通算12アンダーの9位タイでフィニッシュ。シーズン最後のラウンドでも、素晴らしいプレーを魅せてくれました。

ステンソン選手は今年、全英オープン選手権を制覇、BMWインターナショナル・オープンでの優勝や他の2つの大会で2位につけるなど安定した成績で見事レース・トゥ・ドバイのゴールテープをトップで切りました。ステンソン選手は優勝のコメントを次のように語っています。

「僕のこれまでのゴルフ人生で最高の1年になりました。2013年(最初にレース・トゥ・ドバイを制した年)を越えるような活躍をするのは難しいと思っていましたが、今年はそれが達成できたと思います。正直、今年度の半分以上はあまり満足のゆくゴルフができませんでした。しかし、全英オープン選手権に勝てたことやオリンピック(で銀メダルと獲得したこと)をハイライトとして、レース・トゥ・ドバイに勝つ為のマネージメントができました。このような流れで1年間を締めくくれて、とても良い気分です」

全英オープン優勝から流れが変わった?!

今年のレース・トゥ・ドバイはダニー・ウィレット選手がマスターズに優勝してから、頭一つ抜け出した状態がしばらく続きました。しかし、7月に入ってステンソン選手が全英オープンを制覇し、自身のレース・トゥ・ドバイのランキングを一気に2位まで押し上げウィレット選手の独走にブレーキをかけたところからすべては始まりました。

2月にオメガ・ドバイ・デザート・クラッシック、そして4月にマスターズで優勝を果したウィレット選手ですが、マスターズ以降、多くの試合で50位より下位でのフィニッシュが続きレース・トゥ・ドバイのポイントを伸ばすことができませんでした。

一方、ステンソン選手ですが優勝回数はウィレット選手と同じメジャー1勝、他1勝で計2勝と変わりませんが、2位フィニッシュ2回を含むトップ10以内でのフィニッシュを地道に積み重ね、順調にポイントを伸ばして逆転に成功。レース・トゥ・ドバイの最終4戦中3試合でトップ10入りし、安定した試合運びで賞金王を獲得しました。

ニュー・ヒーロー予備軍?!

今年のレース・トゥ・ドバイの最終戦は、2人のメジャー優勝者が出場するというプレミア感満載の大会となりました。マスターズの覇者と全英オープンの覇者、しかもその2名がレース・トゥ・ドバイの1番と2番なのですから、ステンソン選手とウィレット選手のプレーは最終戦においてもっとも注目を集めました。

試合そのものと、賞金王レースという2つの大きな見所のあるDPワールド・ツアー・チャンピオンシップ・ドバイですが、実はもうひとつ注目していただきたいポイントがあります。それは、ニュー・ヒーロー予備軍です!

昨年まではほとんど無名だった選手たちが2016年に大きく飛躍して、レース・トゥ・ドバイに活気を注入してくれました!

来期のさらなる飛躍に期待したい選手はこの3人!

マシュー・フィッツパトリック選手/Matthew Fitzpatrick

国籍:イングランド ツアー3勝
レース・トゥ・ドバイの成績(2015vs2016)
2015 12位 2094933ポイント
2016  6位 2715297ポイント

昨年の12位から順位を6つ上げて、見事トップ10入りを果しました!ずば抜けたパーオン率や、小技を利かせたサンドセーブ率(バンカーからのリカバリー成功率)が武器。

ヨーロピアン・ツアーの最終戦で優勝を果し、今季2勝目を有終の美で飾りました。苦手なパットを克服できれば、十分メジャーで勝てる実力を持った22歳のイングリッシュ・ボーイが2017年は台風の目になるかも?!

アレックス・ノレン選手/Alex Noren

国籍:スウェーデン ツアー8勝
レース・トゥ・ドバイの成績(2015vs2016)
2015 37位 974641ポイント
2016  3位 3995053ポイント

今シーズンはツアーで4勝をあげ、優勝回数ではステンソン選手やウィレット選手を上回りました。世界ランキングも9位まで上昇。全くスキのない総合力が最大の武器。

ステンソン選手と同じスウェーデン出身。成熟期を迎えた33歳のアレックス!次にメジャーで勝つスウェーデン選手はノレン選手かもしれません!

ティレル・ハットン選手/Tyrrell Hatton

国籍:イングランド ツアー1勝
レース・トゥ・ドバイの成績(2015vs2016)
2015 35位 1007006ポイント
2016  4位 3690027ポイント

今季ヨーロピアン・ツアーにてトップ10入りを10回達成していますが、これはステンソン選手の11回、マキロイ選手の10回と比較してもまったく引けを取らない素晴らしい成績です!平均ストロークの“69.93打”もヨーロピアン・ツアーで4位となる好成績!

安定したプレーでヨーロピアン・ツアーのランキングも35位から4位へと大幅アップ!2011年にプロに転向して低迷が続いていましたが、2016年に大ブレイクが待っていました!173cmと小柄な選手ですが、来期も大きな存在感でアピールしてくれることを期待したい選手です!

まとめ

“上品な遊び心に触れるシリーズ”を通して紹介してきました、レース・トゥ・ドバイ2016が幕を閉じました。2016年は4大メジャー大会のうち2大会を、ヨーロピアン・ツアーを主戦場としている選手が制覇して、レース・トゥ・ドバイもおおいに盛り上がりました。

また、レース・トゥ・ドバイの上位に新しいスター選手達が現れたのも来期の大きな楽しみとなりました。そしてベテラン選手達にも意地がありますから、そう簡単に世代交代を許すわけにはいきません。

レース・トゥ・ドバイ2017シーズンもヨーロピアン・ツアーの選手達の熱い戦いに注目していきたいと思います。

(完)

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