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公式ハンディキャップがあるのはゴルフだけ。老若男女がフェアに楽しめる仕組みを良く知ってますか?

交友関係を広げることもゴルフ上達の一つ

ゴルフを始めたばかりの頃は、教えてくれた知人、会社の上司や仲間など同じ顔ぶれでラウンドすることが多くなります。徐々に上達してくると誘われるのが、社内や得意先などのコンペへの参加です。

「初心者だってハンデがあるから優勝することだってあるから参加してよ」
「自分、ハンデのことよく分からないし、持ってませんので・・・」
「大丈夫、プライベートハンデってものがあるのさ」

こうして、始めて「ハンデ」という言葉に接することになります。

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2015.12.12

4人1組でラウンドするゴルフは、いつも同じメンバーで回っていると、特に初級者は同じメンバーへ甘えが出ることがあります。先輩や上級者もついつい気を許すので、ボールをカップインしなくてもOKやトラブルショットも見逃すことも。

それが、コンペで初めてのメンバーでまわるのは緊張感が伴います。もちろん、マナー、ルール遵守ですから、ゴルフの精神を改めて学ぶことになります。さらに、自分の技術の向上心も生まれます。コンペに参加することはこうしたメリットがあります。

ハンデの考え方とプライベートハンデ

ハンデはゴルファーの実力を図る尺度です。1ラウンドを平均72でまわる人Aさんはハンデ0、80でまわる人Bさんは8になります。

通常、AさんとBさんがラウンドしてアベレージ通りのスコアであれば、Bさんは常にAさんに勝てませんが、ハンデを8与えることで、79で回ればAさんに1打勝つことができます。こうして、実力が違う人が集まっても、すべての競技者に勝つチャンスが生まれます。

ハンデには日本ゴルフ協会(JGA)が定めるオフィシャルハンデとプライベートハンデがあります。オフィシャルは協会が定めた算出方法によって標準化されるので、他のゴルファーとフェアな比較ができます。

プライベートハンデは略式のハンディキャップで、オフィシャルを持たない人でもコンペに参加できるように考えられました。プライベートハンデの考え方は事前に公表しない隠しホールを設定し、その隠しホールの合計打数を18ホールに換算した数字から72を引いた数字の80%をハンデとする考え方です。

隠しホールを何ホールにするかで、計算方法は3種類あります。

・ペリア方式(隠しホールはOUT、INで3ホールづつ計24打の計6ホール)
・新ペリア方式(隠しホールはOUT、INで6ホールづつ計48打の計12ホール)
・新新ペリア方式(隠しホールは計36打の9ホール)

この場合、隠しホール数が少ないペリア方式は、そのホールで多く叩くとハンデが多くもらえるので、「運」の要素が増えます。

例えば、ペリア方式の場合、1ラウンドを2パー、7ボギー、7ダブルボギー、2トリプルボギーのグロススコア99であがったとします。
Cさんは隠し6ホールで2トリプル、4ダブルボギーで、6ホールの合計は38でした。Dさんの場合、2パー、4ボギーで合計は28。

これを18ホールに換算するため、3倍し72を引いて、80%(x0.8)とすると、
C:(38x3-72)x0.8=33.6・・・34
D:(28x3-72)x0.8=9.6・・・10

四捨五入するとハンデはそれぞれ34と10となり、ネットスコアは65と89と大きく開いてしまいCさんはアンダースコアになりました。

また隠しホールのスコアはダブルパーで打ち切り(パー4のホールで10叩いても8で計算)とするルールと、青天井のケースもあり、叩いた分得する場合も起こります。この運任せの要素を減らすように生まれたのが新ペリア方式です。

隠しホールが全18ホール中12ホールもあり、ほぼ実力通りのハンディキャップとなります。その中間が隠しホール9ホールの新新ペリア方式です。仲間内で初心者にもチャンスがあるようなサプライズ的コンペならペリア方式、実力を客観的に判断するコンペでは新ペリア方式が採用されています。

オフィシャルハンディキャップの考え方

単純にプレーしたグロススコアの平均がハンデになるわけではありません。

例えばEコースで10回プレーした平均が85で、Fコースで10回プレーした平均85の人の実力は同じでしょうか。Eコースは河川敷のフラットな18ホールですが、Fコースはアップダウンがあり、バンカー、池の位置も戦略的で難しい、と言われています。

こうした差を是正するために、それぞれの難易度をコースレーティング、あるいはスロープレーティングを設定し、ハンディキャップ算定の目安としています。実際に算定するには、日本ゴルフ協会(JGA)が任命した査定チームが現場のコースに行き、ヤーデージ、高低差、ドッグレッグ、風量、標高など、池やバンカーの配置も加味してレーティングが決定されます。

ホールで大叩きした場合のスコアもレベルに応じて救済措置があります。8打たたいたホールの上限値が5であれば、提出したスコアカードを修正できます。

さらに、ハンディキャップを算定するのに、日本ゴルフ協会では5枚のスコアカードを提出してハンディキャップ算定に採用されます。より公正なハンディキャップを決めるために、これらの修正が加味されるので、実際の算定方法はより複雑になります。

また、2014年1月から日本ゴルフ協会は全米ゴルフ協会(USGA)のハンディキャップシステムに準拠することになり、「JGA/USGAハンディキャップ・インデックス」と呼ばれています。

オフィシャルハンディキャップを取得するには

ゴルフクラブの会員になって月例会や公式戦に出場して自分の腕を試したい、と考える人は公式ハンディキャップ取得がおすすめです。そのためには、JGA加盟のゴルフ場の会員になるか、JGAの個人会員に登録し、規定にそってスコアを提出すればJGA/USGAハンディキャップ・インデックス証明書が発行されます。スコアは最低5枚を持ってハンデが決められます。

最近ではネットでの取得も可能になりました。インターネットでゴルフダイジェスト(GDO)や楽天GORAでネット登録やアプリでもハンデ取得代行ができます。オフィシャルハンデを持たない人が取得する方法としては、最も安価で便利になっています。

ゴルフのハンデが一桁の人は「シングル」と呼ばれ、さらに5以下の人は「片手シングル」として憧れの的です。さらに、ハンデ0の人は「スクラッチ」と呼ばれ、もはやプロゴルファー並みの存在。

アマチュアゴルファーにとって「ハンデを持つ」ことは、一種の入門です。改めてゴルフの奥深さと高邁な精神に身が引き締まる思いになりますよ。

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