西山ゆかり ファンと師匠に支えられた、いつも笑顔のプロゴルファー!
- 2016.11.28
- 女子ゴルフ
プロゴルファーにとって、ファンの応援や声援は大きな励みにもなり、力にもなると思います。でもその応援や声援が度を過ぎてしまうと、どうでしょうか。
ゴルフは厳粛なスポーツでもあり、選手は一打一打に集中しなければならない大きなプレッシャーのかかるスポーツです。大好きなファンを応援したい!大きな声援を送りたい!それはどんなスポーツでも同じですよね。大きな声援を送って、大いに盛り上げるスポーツもあれば、静かにプレーを見守るべきスポーツもあると思います。
今回は、そんなファンのマナーでSNSが炎上してしまって世間を騒がせてしまったこともあり、熱狂的なファンが多いと言われる、西山ゆかり選手について調べてみました。
まずは西山ゆかりさんのゴルフの経歴から見てみましょう。
目次
西山ゆかり ゴルフの経歴
西山ゆかりさんがゴルフを始めたのは18歳からです。幼い頃から父や祖父の影響でゴルフを始めたプロゴルファーが多い中、遅咲きゴルファーとも言えます。スポーツが得意なゆかりさんは、中学で陸上部、そして高校ではハンドボール部。この頃はゴルフには興味がなかったのです。
とてもスポーツが得意なゆかりさんですが、実は演劇部に入りたかったのだそう。ですが、入学した中学と高校に演劇部がなかったので、地元(神奈川県藤沢市)の「ふじさわ市民ミュージカル」に自ら応募して、第一回の公演となった「ノエルの大冒険」で魔女Bを演じたことがあります。
演じることがとても楽しかったので、演劇の道へ進むことも考えたことがありました。でも寿司屋を経営する父親の武光さんから「現実を見ろ!ちゃんと就職しろ!」と一喝され、2000年に知人から紹介された朝霧カントリークラブ(静岡県富士宮市)に研修生として就職したのです。
両親はゆかりさんが小さい頃から、ゴルフをさせたい!と言う思いがあったようです。特殊な研修生で、プロ育成スクールに入る形で就職。キャディーなどの業務を行うのは、忙しい週末や祝日だけで、あとは朝から晩までゴルフの練習に打ち込むことができました。
師匠である芹澤信雄さんと出会ったのは、まさに偶然!プロテスト2回目となった25歳の時。テストの日の5日前のことです。
クラブも触れないほど首が痛い状態になってしまい、知人から紹介された三島にある藤田治療院に行ったところ、そこで偶然に芹澤プロと出会ったそうです。そこの治療院の医院長が、「西山さんもなかなかプロになれないので、見てやってくれ!」と芹澤プロに紹介してくれたのだそうです。
ゆかりさんのブログでも、この藤田治療院で鍼を打ってもらうと、身体の調子がいいと紹介されています。多くのアスリートも治療を受けていて、ゆかりさんの父親もここの治療院で治療を受けているそうですよ。ゆかりさんは、この藤田治療院で全身の治療を受けて、安心して競技に打ち込んでいます。
芹澤プロには、自信をなくしていた時に、「お前いけるよ」「球も飛ぶし、うまいよ」と声をかけられ、アドバイス通りにスイングも実践。ゴルフが楽しいと思えたのもこの時でした。そして芹澤プロと出会った翌年の2008年、26歳の時に3度目のプロテストで合格しました。
プロになってからも出会いには恵まれ、米国でアニカアカデミー(アニカ・ソレンスタム運営のゴルフアカデミー)での指導も受けることが出来ました。知人に紹介された朝霧カントリークラブとの出会い、治療院との出会い、芹澤プロとの出会い、アニカアカデミーとの出会い。たくさんの良縁が西山ゆかりプロを生み出しました。
2011年のフジサンケイクラシックでは首位争いに加わって、当時、生涯獲得賞金が約50万円という無名選手の活躍は、世間をあっと驚かせました。2013年に「ラシンク・ニンジニア/RKBレディース」(ステップアップツアー)でプロ初優勝を飾りました。「山陽新聞レディースカップ」でも優勝してステップアップツアーで2勝しました。
2014年は、6戦でトップ10入りを果たして、年間獲得賞金ランキング43位。プロ7年目にして自身初となるシード権を獲得しました。そして師匠にあたる芹澤信雄さんをキャディーに迎えて臨んだ、2015年の「meijiカップ」(北海道北広島市・札幌国際CC島松コース)で、鈴木愛選手とのプレーオフを制して、プロ8年目でツアー初優勝を手に入れました。
芹澤プロが試合中に、「“お前死ぬわけじゃないんだから、もっともっと緊張しちゃえ”と冷やかしてくるんです!」と優勝インタビューに笑顔で答えていました。この時、芹澤プロへの感謝の気持ちもしきりに口にしました。
「緊張するな!」ではなく「緊張しちゃえ!」メンタルの強い選手だからこそ、言えたのだと思います。両親もこの試合を見守っていたそうです。そして年間獲得賞金ランキング26位で2年連続シード権を獲得しました。
西山ゆかり 心温まるいい話
プロ8年目にして悲願のツアー初優勝を遂げた西山ゆかりさんは、優勝副賞の明治製品を、クリスマスプレゼントとして、開催地でもある札幌市豊平区の児童養護施設「社会福祉法人 羊ケ丘養護園」へ贈呈しました。ゆかりさんが贈ったのは、meijiカップの特別協賛の明治グループからの優勝副賞として提供された、明治製品10年分の半分にあたる2000個の明治のお菓子です。
養護施設に現れたゆかりさんからのクリスマスプレゼントに、30人の児童からは拍手と歓声があがり大喜び。会場では、ゆかりさんの優勝シーンなど、この大会のVTRなどが放映されたりしたそうです。
児童からは、そのお礼としてハンドベルの「きよしこの夜」の演奏が送られたのです。ゆかりさんは、このハンドベルの演奏のプレゼントに「とても素敵で心に響くきれいな音色に感動しました。これからも家族のように接していきたい」と笑顔で語りました。またここへ来て、みんなにいい報告が出来るように頑張りたい!と誓いました。心温まる、とても素敵なお話ですよね。
他にもフォルクスワーゲンの車が副賞として贈られ、ゆかりさん自身初の新車にご機嫌だったそうです。自分の実力で勝ち取った勝利です。
西山ゆかり 2016年のゴルフの成績
TOTOジャパンクラッシック 73位
樋口久子 三菱電機レディスゴルフーナメント 36位タイ
NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 予選落ち
富士通レディース 27位タイ
スタンレーレディスゴルフトーナメント 41位タイ
日本女子オープンゴルフ選手権競技 37位タイ
ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 16位タイ
マンシングウェアレディース東海クラッシック 25位タイ
日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 26位タイ
ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント 13位タイ
ニトリレディスゴルフトーナメント 46位タイ
CAT Ladies 4位タイ
NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 5位タイ
meijiカップ 6位タイ
全英リコー女子オープン 60位タイ
センチュリー21レディスゴルフトーナメント 49位タイ
サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント 3位タイ
ニッポンハムレディスクラッシック 8位タイ
アース・モンダミンカップ 36位タイ
ニチレイレディス 3位タイ
サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 22位タイ
ヨネックスレディスゴルフトーナメント 26位タイ
リゾートトラストレディス 7位タイ
中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 34位タイ
ほけんの窓口レディース 49位タイ
ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 48位タイ
サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント 22位タイ
フジサンケイクラッシック 12位タイ
スタジオアリス女子オープン 8位タイ
ヤマハレディースオープン葛城 36位タイ
アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 16位タイ
Tポイントレディスゴルフトーナメント 予選落ち
ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディスカップ 36位タイ
ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント 3位タイ
《国内女子》
出場試合数 33試合
トップ5 5試合
トップ10 9試合
予選通過 31試合
獲得賞金 ¥50,797,430
賞金ランキング 15位
(2016年11月6日現在)
《米国女子》
出場試合数 2回
予選通過 2回
西山ゆかり クラブセッティング
ドライバー:ブリヂストンJ815ドライバー
3W:キャロウェイXR16フェアウェイウッド
5W:キャロウェイレイザーフィット
ユーティリティー(19度):PHYZユーティリティー
4I:ブリヂストンJ15アイアン
5I~PW:ツアーステージViQフォージドアイアン(2012)
ウェッジ(52度58度):ブリヂストンフォージド
パター:オデッセイ バーサ#9
ボール:ブリヂストン TOUR B TOUR B330X
※2016年6月29日現在
※プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際の使用ギアとは異なる場合があります。
西山ゆかり スイング
まずは西山ゆかりさんのスイングをご覧ください。
西山ゆかりさんが、師匠である芹澤プロから教わったのが、「反復性の高いスイングの重要性」なのだそうです。ツアー連戦中もゆかりさんは必ず実践しているドライバーショットです。
芹澤プロ直伝「3Wのハイティーアップ!」
厚みのないヘッドでしっかりと芯で打つには、身体の上下動は禁物です。3Wをハイティーアップで打つことで、頭の位置を動かさない感覚を身につけることができます。
反復性の高いスイングをするためには、上体の力を抜くことが大切です。上体の力を抜くための練習方法が「3Wのハイティーアップ」です。顔を右に向いたまま、頭の上下動を防止すれば、身体の上下動も防ぐことになり、驚くほどに軌道が安定します。
膝や肩の高さをキープさせて、ティーを飛ばさずに、クリーンヒットさせるようにします。真っ直ぐに飛べば150ヤードくらいでOKです。簡単なようで実は難しいのが、この練習方法です。
トップの顔の向きを変えないように振ること!右肘は身体に向けたまま、クラブの重さを感じながら振ってみましょう。右肘を身体に向けたまま。これが出来れば、手は身体から離れにくくなり、スムーズで再現性の高いスイングが出来るようになります。
ダウンスイングで右肩が前に出たり、左右にスエーしても正確にヒットできません。この時、右脇が大きく空かないように注意しましょう。右脇が空きすぎると、バックスイングも無駄に大きくなって、反復性も落ちてしまいます。
ドライバーよりもロフト角の多い3Wなので、フェースが開いたり閉じたり、ヘッドをアッパーやダウンブローに振ってしまうと、フックやスライス、ダフりやトップボールになってしまいます。
「うまくクリーンヒットできるだろうか?」という意識が働くので、アドレスからバックスイング、トップスイングまでゆっくり振り上げる効果もあるので、急いでスイングしてしまう人にも効果的な練習方法なのだそうです。
「手先ではなく、身体を使ってバックスイングするようにもなり、体幹を捻る感覚もつかめます。頭の位置がスイング軸よりも左に動かなくなる効果があります」ゆかりさんがこの練習方法の効果について語っています。
パワーがない女性でも大きな飛距離を生み出しているのは、決して力ではなく、ボディーターンによってクラブヘッドの遠心力を最大限に引き出しているから。腰の水平回転で安定したクラブ軌道を築けているからです。
彼女のミート率の高さもこのスイングレベルからもたらされているのです。西山ゆかりさんの強さの秘訣として、ツアープロコーチの辻村明志さんは、こう言っています。
「彼女のスイングで注目してもらいたいのがスイングアークです。ゆったりと大きく、急加速や、急減速がなく、しっかりと背中にシャフトが当たるまで振り切れている」
「ダウンスイングからフィニッシュにかけて一番良くないのが減速。少しずつ加速しながらボールを打ち抜くことが理想。急減速、急加速はボールを大きく曲げてしまう原因である。出球の大きなズレやスライスで悩んでいるアマチュアは目先の飛距離は捨てて、彼女のゆっくりとボールを飛ばすイメージから始めると良いのではないでしょうか」
一度試してみたい練習方法ですよね。
西山ゆかり ファンのマナー問題
プロの選手にとって、どんなスポーツでもファンの声援は大きな力になると思います。プロゴルファーの西山ゆかり選手のファンは、とても熱狂的なことでも有名です。ゴルフの応援の方法にルールはありません。常識、マナーの範囲で!!ということになります。
その応援に対して、問題になったことがありました。2016年4月の「サイバーエージェントレディス」での事でした。
静寂の中、周りの迷惑も省みず、大声で声援を送ったり、他の選手がプレーをしているのに先に歩き出したり。そんな事があったそうです。西山ゆかりさんと同組でラウンドしていた選手が、その応援に対して「もう少しボリュームを下げてもらえませんか?」と言ったのです。
その選手は「そのギャラリーに嫌われてもいい。声援を受けている選手の評判が下がらないように」と声をかけたのです。そのプロがSNSで自分の思いを書いたところ大炎上してしまったのです。
ゴルフは紳士なスポーツなので、プレーする側には様々なルールがあります。集中力が必要となるスポーツですから、観戦する側にもマナーは問われると思います。撮影しない、動かない、しゃべらない、携帯の電源は切っておくなど。これはマナーです。でも大好きなプロゴルファーを応援したい!その気持ちもわかりますよね。
アマチュアでもショットを打つ瞬間に、物音が聞こえたり、何かが動いたり、気になってしまいます。プレーを中断して、一呼吸おく事もあると思います。時にはイライラしたりして、その後のプレーに影響が出てしまうこともあるものです。大声を出すことは、みんなの迷惑にもなってしまうこともあります。
やはりプレーする選手と、各選手を応援するギャラリーと、ゴルフのルールだけではなく、マナーが守られて、各選手の素晴らしいプレーが期待できるのだと思います。各選手が気持ちよくプレー出来るような環境を作るのも、選手にとって一番の応援になるのではないでしょうか。
ゴルフにはたくさんのルールが存在します。同時にマナーも存在しています。同伴競技者の素晴らしいプレーに声援や、大きな拍手を送ったり、プレーの妨げになるような行為は避けるなど、観戦する側のマナーももう一度考えてみるのもいいかもしれませんね。
大好きな選手には、やはり頑張ってほしいです。一番になってほしいです。熱狂的なファンがいる事は、ゆかりさんの強さの秘密でもあるかもしれません。でも何事もルールとマナーがあるからこそ、成立するのだと思います。
いつも笑顔で明るい性格は、お寿司屋さんを営んでいる両親ゆずりなのだそうです。ちなみにそのお寿司屋さんは、神奈川県の藤沢市「いっぱち竹寿し」というお店です。幼い頃から、ゴルフ好きだった父親に、プロゴルファーになってほしいと言われていましたが、反発して陸上やハンドボールに打ち込んでいました。
ジュニア時代からゴルフの練習を始める選手が多い中、18歳でプロゴルファーになろう!その決断は勇気も必要だったでしょうね。技術も実力も、そしてメンタルの強さがなければ、とてもプロにはなれません。ツアー優勝もできませんよね。とても努力家なんだと思います。
西山ゆかり まとめ
西山ゆかりさんが、ショットを打つ前のルーティーンは、アドレスに入る前に左手を胸に当てて、ヘッドをボールの横に合わせてスタンスを取る。なんだか神秘的だと思いませんか。「このショットがうまくいきますように」と祈っているように見えます。
このしぐさにも意味があって、アドレスの時に右肩が前に出やすい癖があるために、右肩が前に出ないように左手を胸に当てているのだそうです。気持ちを整えるという意味もあるそうです。
練習生時代に先輩から教えてもらい実践したところ、ステップアップツアーで2勝。翌年にはレギュラーツアーで賞金シードを獲得。その翌年に「meijiカップ」でツアー初優勝しました。
でも忘れてしまうこともあります。その時は冷静ではなくなっていたり、緊張感が足りなくなっていたり。そんな時は成績がよくないのだそう。同じような悩みがあるアマチュアゴルファーも真似してみたいしぐさですよね。
西山ゆかりさんの好きな言葉は「ケセラセラ」です。大好きだった祖母が好きだった言葉で、「なるようになる!」いつも明るかった祖母がよく使っていて、ゆかりさんも好きになったそうです。ゆかりさんが、いつも笑顔な理由がわかりました。
性格は明るくて、集中するとゾーンに入ってしまい、練習器具や携帯など忘れ物が多くなってしまったり、少しおっちょこちょいな一面も持っています。
西山ゆかりさんのことをいろいろと調べてみて、たくさんの出会いを大切にする素敵な選手でした。たくさんのファンに囲まれていて、師匠の言葉や先輩の助言も実践し、ツアー優勝を手に入れた実力もある選手です。周りのたくさんの人に支えられて、助けられている。結果で示したいのは、感謝の気持ちです!!
いつも絶やさない笑顔の裏には大きなプレッシャーもあると思います。そのプレッシャーも跳ね除け、今季もトップ10に名前を挙げ活躍しています。ツアー2勝目も期待される西山ゆかり選手の、ますますの活躍に注目ですね!
結婚は?恋人は?そんな噂も気になります。これからも素敵な笑顔を見せてください!!楽しみにしています。たくさんのファンが見守っています。
西山ゆかり(Yukari Nishiyama)
プロフィール
生年月日:1982年6月20日(34歳)
身長:162cm
体重:58kg
血液型:O型
出身地:神奈川県藤沢市
出身高校:神奈川県立藤沢西高等学校
ゴルフ歴:18歳から
プロ転向:2008年
スポーツ歴:陸上 ハンドボール
趣味:音楽 映画鑑賞
好きな色:白 エメラルドグリーン
得意クラブ:ドライバー パター
所属:アマダホールディングス
契約:クラブ ブリヂストン
ボール ブリヂストン
ウェア セントクリストファー
シューズ フットジョイ
ホールインワン:1回