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fore!と叫べるのは飛ばしの資格?/ワンランクアップするゴルフの裏技

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「Fore!!」と英語で書かれていても、ピンと来ない人のために日本語で書くことにしましょう。

「フォー!!」

おいおい、「ファー」と間違えていると指摘したくなる人もいると思います。しかし危険を知らせる掛け声は、「フォー」が正解の表現なのです。

打球事故を未然に防いで安全にゴルフを楽しむために、「Fore!」について考えてみましょう。

Foreの語源を知ろう

Winn-Dixie Jacksonville Open presented by Planters - Round One

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わかりやすいので日本語で書きますが、「フォー!」は世界共通で通じます。ボールが飛んでいく危険を知らせるために叫ぶ掛け声は、ドライバーを振り回す練習より前に発声できるようにしておきたいものです。

近年では打球事故の裁判などで「フォー!」と声をかけたか、かけなかったかが争点になったりもするほど、正しく使えば効果があるものだということは知っておきましょう。

隣のホールに打ち込んだり、ミスショットしたボールが人のいる可能性がある場所に向かって飛んだ瞬間に、恥ずかしがらず大声で「フォー!」と注意をするのは、ゴルファーとして当たり前のことです。

そんな「フォー!」なのに、語源は定かでありません。諸説ある中で有名なものは、「before」の「be」が取れて「fore」になったというものです。

軍事訓練で、「前進」という号令に使われたのがゴルフの掛け声になったという文献もありますが、冷静に考えるとちょっと無理があります。意味がかなり違いますし、軍事訓練の用語が転用されたというのも怪しいです。

ゴルフ発祥地という説もあるオランダでは、オランダ語の「voor」(フォアと読む)という、前方にいる人に注意を促す掛け声が由来だという説もあります。まさにピッタリという感じですが、「Fore」という掛け声がゴルフで一般的に使われ始めた時期はそんなに昔ではないので、ちょっと疑問があります。

個人的に最も有力だと考えているのは、「ロストボールを防ぐための工夫が誤用されて広まった」という説です。

ゴルフボールが高価で、庶民までゴルフが広まっていなかった頃。貴族や裕福な人たちはボールが狙い通りの所に行かなかったときに紛失してしまうのを防ぐため、子供にお小遣いをあげてミスしたボールが飛びそうなホールの左右に配置しました。ボールが曲がっても、すぐ近くにいれば見つけることができるからです。

ボールが曲がると、貴族や裕福な人たちは前方に配置した子供たちに大声で合図を送りました。「Fore!」

それを見ていた庶民たちが、どうやらゴルフではボールが曲がって人がいる場所に飛んでいったら「Fore!」と叫ぶようだと勘違いして、自分たちがゴルフをするようになったときに使いだしたというものです。

軍事訓練やオランダ語と比べて、ちょっとストーリーがあって微笑ましいのです。この手の誤解が広まってゴルフの中に取り込まれていることは、他にも色々あります。

正しいForeの流儀でワンランクアップ

GBR: The 2004 Open Golf Royal Troon

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ジュニアゴルファーに指導するときに、「フォー!」という声が届く範囲にしかボールも飛ばないと教えます。声が小さなゴルファーは飛ばし屋になる権利はない、と説明するのです。

遠くに飛ばしたいと願うのは、大人も子供のゴルファーも同じです。恥ずかしがっていたジュニアゴルファーも、徐々に大きな声で「フォー!」と発声できるようになります。大きな声を出せるようになったジュニアゴルファーは、ちゃんと飛距離も出るようになります。ゴルフの神様はフェアです。

「フォー!」は世界共通と書きましたが、欧米のゴルファーが日本に来て面白がることがあります。日本の場合、「フォア~~~~~」とオがアになって伸ばすからです。欧米では「フォ!」という感じで、短く発音するのが普通なのです。

アメリカ大使館のゴルフコンペで、日本に赴任してから日本人のソウルソングだと演歌を大好きになったアメリカ人と一緒にプレーした時のことです。

あるホールで、彼が「今日のキャディーは、コブシが効いている」と大喜びしたのです。

確かに、その日のキャディーは、「フォア~~~~~」と伸ばすところが演歌みたいに見事にビブラートしていました。

別の機会で、外国人のゴルファーから、曲がっていくボールを見ながら願いを込めるようにして「ア~~~~」とボールが落ち切るまで声を出すように、日本人のゴルファーは教育されているのか?と質問されたこともありました。

海外のトーナメント見ていると、ボールが曲がってギャラリーに危険を知らせるときに、日本のように「ア~~~~」と伸ばすことはありません。「フォ!フォ!」と複数回口にするプロやキャディーはいますが、ほとんどが「フォ!」と短く発声するだけです。グローバルスタンダードだと、「フォア~~~~~」と伸ばさないようです。

しかし、日本国内では「フォ!」では通じないので、長く伸ばさなくとも「フォー!」という感じで少し伸ばしたほうが良いと思われます。

「フォー!」を使うシーンは、ミスショットでボールが隣のホールにいってしまった時が最も多いでしょうけど、隣のホールの人がプレーしているホールに出てきたりするときにも使用したりします。ボール探しに夢中になってボールが来るエリアに出てしまうことは、初心者だけでなくベテランゴルファーでもあり得ます。打つ前に「危ないですよ」という警告として使用することもできるのです。

「フォー!」という掛け声が聞こえたら頭を庇って、警戒して少しだけ動きを止めましょう。どこからボールが飛んでくるのかと周囲を見渡したりして、眼球にボールを受けてしまう打球事故は少なくないのです。声が近ければ近いほど、危険は増します。

ボール探しの途中であれば、木の陰などに隠れましょう。ホールを使う優先権は、そのホールをプレーしているゴルファーにあります。隣からホールに立ち入る無礼を詫びてから隠れて、全ての人が打ち終わってから、改めて「失礼します」と声をかけてボール探しを再開しましょう。

打球事故は当てたほうが加害者になりますけど、当たった被害者にも問題があることも少なくないのです。どちらにもならないように、まずは、「フォー!」を使いこなしましょう。

子供の頃の遠足ではないですけど、無事に家に帰るまでがゴルフです。安全に注意しながらゴルフを楽しみましょう。

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