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新ビッグ3の一角!ジェイソン・デイ、栄光への道のりと彼を支えた人々

2015年シーズン、PGAツアーで最も活躍した選手といえば、真っ先に「ジョーダン・スピース」の名前が挙がりますが、負けず劣らずの結果を残したのが「ジェイソン・デイ」。

年間5勝をマークし、全米プロゴルフ選手権でついに悲願のメジャー初制覇を成し遂げました。

現在ジョーダン・スピースやローリー・マキロイと共に“新ビッグ3”と称されている、ジェイソン・デイの足跡を振り返ってみましょう。

ジェイソンデイのプロフィールと、2014年までの戦績

生年月日:1987.11.12(28歳)
出身地:オーストラリア クイーンズランド州ボーデザート
身長:183cm
体重:88kg
プロ転向:2006年
PGAツアー:通算7勝(うちメジャー1勝)
クラブ:テーラーメイド
ウェア:アディダス

オーストラリア人の父とフィリピン人の母との間に生まれたデイは、学生時代にオーストラリアのジュニアやアマチュアの数々のタイトルを総なめにし、2004年世界ジュニアゴルフ選手権の15歳~17歳の部で優勝。2006年、プロに転向しました。

2007年にネイションワイドツアー(現ウェブドットコムツアー)で、当時19歳7ヶ月だったデイは史上最年少優勝を果たします。ツアー新人王にも輝き、翌年PGAツアーへ昇格。

PGAツアー初優勝は、2010年のバイロン・ネルソン選手権。これはオーストラリア人として最年少優勝という記録でもありました(22歳6ヶ月)。

その後、マスターズで2位タイ1回、3位1回、全米オープンで2位1回、2位タイ1回など、メジャーで優勝争いにたびたび絡むも2勝目が遠かったデイですが、2014年にWGCアクセンチュア・マッチプレー選手権で、ビクトル・デュビッソンとの23ホールに及ぶ死闘を制しました。

2015年の快進撃!ついにメジャーチャンピオンへ

2015年2月、ファーマーズ・インシュランス・オープンで4人によるプレーオフを勝ち抜き、幸先の良いシーズンをスタートさせました。

しかし期待されたマスターズでは中位に終わり、全米オープンではめまいに襲われ、2日目のプレー中に倒れてしまいます。それでも最後まで戦い抜き、9位という順位は大健闘といえるでしょう。

全英オープンは「これを入れればプレーオフ」という大事なパットをショートさせ、プレーオフに進めず4位タイという結果でしたが、この敗戦の悔しさを直後のRBCカナディアンオープンで晴らします。最終18番で、全英の時と同じような6mのバーディーパットを沈め、力のこもったガッツポーズを見せました。

そして迎えた全米プロ。3日目を終えて15アンダーで首位に立つと、最終日もその強さを遺憾なく発揮し、トータル20アンダーというメジャー4大会史上ベストスコアでフィニッシュ。ワナメーカートロフィーに「Jason Day」の名が刻まれることとなったのです。

その後も勢いは止まらず、フェデックスカッププレーオフでも第1戦のザ・バークレイズと第3戦のBMW選手権で優勝。最終戦で10位に終わり、惜しくもフェデックスカップチャンピオンには届きませんでしたが、念願だった世界ランキング1位の座も経験し、充実したシーズンを終えました。

 

ジェイソン・デイを支える人々

ジェイソン・デイがプロゴルファーとして活躍できるようになったのは、一番に母のおかげであると言っても過言ではないと思います。デイが3歳の頃、拾ってきたクラブを与えてゴルフを始めるきっかけを作ったのは父でした。

貧しい家庭でゴルフというスポーツを続けるのは大変なことでしたが、両親は懸命に働き、デイは近くのパブリックコースの池からボールを拾ってきて、練習に明け暮れました。

ところが彼が12歳の時、父が胃ガンで他界。デイは辛い現実を受け止められず、夜遊び・ケンカ・飲酒を繰り返し、荒みきった生活に陥ってしまいます。そんな生活から彼を抜け出させるために、母親のデニングさんは家を二重に抵当に入れてまで費用を捻出し、ゴルフレッスンがある寄宿舎付きの学校に入れたのです。

「常に一生懸命に、全てを100パーセントでやりなさい」

デニングさんはいつもデイにそう言っていたそうです。

そしてもう一人。デイを支えた人物に、コリン・スワットンという人がいます。

母が入れてくれた学校のゴルフコーチだったスワットンは、まさに父親代わりの存在で、デイが12歳の頃から今日に至るまで、寄り添い見守り続けています。デイが渡米する際に学校のコーチ職を辞して、デイ専属のコーチ兼キャディとなり、一緒に歩んできました。

デイの傍らにはいつもスワットンがいます。

そして、デイの大切な家族、エリー夫人と長男ダッシュ君、長女ルーシーちゃん。ダッシュ君は3歳、ルーシーちゃんは昨年11月に誕生したばかり。愛する家族がデイにとっての大きな癒しであり、力の源となっています。

ちなみに、デイが最も影響を受けたプロゴルファーはタイガー・ウッズ。寄宿舎暮らしをしていた頃に友人からタイガー・ウッズの本を借りて読み、ウッズのトレーニング方法を参考に練習を重ねました。

憧れの存在だったウッズは、今ではデイの良き友人であり、電話やメールでアドバイスを受けたりもする間柄となっています。

今後の展望

「いつでもメジャーを勝てる力がある」と評されながら、惜敗を繰り返したのはもう過去のこと。デイは勝者のメンタリティを手に入れたように見えます。

もともとパワフルなスイングでドライバーの飛距離はツアー上位の選手ですが、アイアンショットも上手いですし、何より最近はパターの安定が好成績を生み出しています。

心配なのは、怪我や体調不良でしょうか。コンディションを良好に保って、今年も昨年同様、いや昨年以上の活躍を見せてほしいです。

オーストラリア人初のマスターズチャンピオンという称号は、2013年にアダム・スコットに持って行かれてしまいましたが、2番目でもいいですから、グリーンジャケットに袖を通すデイを是非見てみたい!

そして、再び世界ランク1位の座に輝くことを、一ファンとして期待しています。

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