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秋吉翔太は今季ツアー初勝利から早くも2勝目を挙げた遅咲きのシンデレラボーイ。ツアー後半戦期待の星です

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ダンロップ・スリクソン福島オープンの最終日の6月24日、首位に2打差の12アンダー順位5位タイからスタートした秋吉翔太は前半から飛ばしました。4打縮めてハーフターンすると、さらにバーディーを奪い結局9バーディー、1ボギーのスコア64で通算20アンダーの優勝を飾りました。

ツアー初優勝を挙げたミズノ・オープン(5月27日)からたった28日で鮮やかに2勝目を遂げた秋吉ですが、その間には全米オープンの試練があったのです。

メジャーの洗礼にも折れなかった強い心

Open Series Qualifying Japan - Mizuno Open

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全米オープンはメジャーの中でも特に厳しいコースで知られています。今年の全米オープンの舞台、シネコック・ヒルズGCはつかまると抜け出すのが難しい長いラフ、乗せてもポイントを外すと転げ落ちてしまう砲台グリーンや厳しい位置に切られたピンポジションと、選手は体力だけでなく、知力も総動員しなければならないタフなコースでした。あのミケルソンですら、パットしたボールがグリーンから転がり落ちるのを防ぐため、ボールが止まらないうちにペナルティを覚悟で触って止めたほどでした。

秋吉は予選2ラウンドで19オーバーと崩れ決勝には進めませんでした。通常、メジャーのコースセッティングに打ちのめされた日本人選手は、自分のプレースタイルそのものが拒否されたと感じてしまうものです。そのため、ドライバーの球筋を変えたり、アプローチの打ち方などを考えてしまいます。

基本的に安全な手法を取りがちになってしまい、帰国してからの国内ツアーでなかなか以前のようなプレーができなくなってしまうものです。秋吉は開幕2日前に帰国したダンロップ・スリクソン福島オープンで、攻撃的なプレーで20アンダー。最終日に3番ウッドを手にするプレーヤーが多い中、秋吉はドライバーを大胆に振っていました。このメンタルの強さと、自分の技術への自信がこれまでの成長を感じさせます。

得意のドライバーが秋吉の武器

Open Series Qualifying Japan - Mizuno Open

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秋吉が技術の高さを感じさせたのが、ツアー初優勝を飾ったミズノ・オープンでした。会場の茨城のザ・ロイヤルGCは全長8007ヤードと長いタフなコース。この名物ホールは700ヤードを超える16番パー5。秋吉はここで第2打にもドライバーを握ったのです。

秋吉はフェードボールヒッターで、第2打のドライバーでも器用にターフを取るようなダウンブローで打っていきます。ダウンブローで打つと、スピン量が増し高い弾道となり硬いグリーンでも止まりやすくなります。ミズノ・オープンでただ一人アンダーパーをたたき出した秋吉の平均ドライバーヒッター飛距離は297.13ヤード。まさに秋吉はドライバーで全英オープンの出場権を手にしたのです。

今やダンロップの優等生、秋吉のクラブセッティング

ダンロップ・スリクソン福島オープン前日にコース入りした秋吉を待ち受けていたのはダンロップのスタッフでした。未発売のニューモデルを雨の中打ち込んだ秋吉。アイアンは前モデルよりもソールが薄いタイプ。

秋吉は4番からPWまでのアイアンを全部取り換え大会に臨み、優勝を飾ったのです。「いい宣伝になったと思います」(秋吉)と大会のホストとしても貫禄を見せました。

【ドライバー】ダンロップ スリクソンZ765 ロフト10.5°シャフト:藤倉ゴム工業 スピーダー 757 エボリューションII、硬さTX、長さ45インチ)
【フェアウェイウッド】ダンロップ スリクソンZ F45 3番 ロフト15°
【ユーティリティ】ダンロップ スリクソンZ U45 2番 ロフト18°
【アイアン】ダンロップ スリクソンZ785プロトタイプ 4I~PW
【ウェッジ】クリーブランド RTX-3(50、54、60°)
【パター】オデッセイEXO セブン
【ボール】ダンロップ スリクソンZ-STAR

(注)プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際使用するギアセッティングとは異なる場合があります。

全英オープンから全米プロも視野に

Open Series Qualifying Japan - Mizuno Open

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秋吉にとって海外メジャー2戦目となる全英オープン(7月19日開幕、カーヌスティ)が近づいてきました。また、世界ランキングも118位(7月2日時点)と、100位以内の選手が出場できるメジャー今季最終戦、全米プロ(ミズーリ州べるーふCC)も視野に入ってきました。

プロフィールは、熊本市出身で中学までは野球をしていましたが、家族の影響で高校から鹿児島・樟南高校に進みゴルフ部へ。2008年には国体少年男子個人では松山英樹らを抑えて優勝しました。2011年にプロ入りし2018年になって開花しました。

現在、賞金ランキングも2位と賞金王獲得も夢ではありません。男子ツアーの盛り上げ役として、国内ツアー後半戦も期待したい存在です。

 

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