起源は貴族にあり!ゴルフウェアのマナーについて
ゴルフは紳士淑女のスポーツの代表とされ、マナーやルールに厳粛なスポーツですよね。ゴルフをプレーする際のマナーもありますが、ゴルフ場での服装にもマナーがあります。ゴルフウェアは何となくダサい。ゴルフはおじさんのスポーツ。そんなイメージがありませんか?それは大きな誤解です。
突然ですが、ゴルファーのみなさん!ゴルフウェアの起源をご存知でしょうか?!ゴルフウェアの起源を知ることで、マナーの起源も納得できるはずです。
目次
1.知って納得!ゴルフは貴族の社交場だった
ゴルフを始めてみよう、会社の上司や知人に誘われてゴルフコンペに参加するなど、いざ準備を始める時に、ゴルフ場のドレスコードに驚く方も多いかもしれません。もっとオシャレな服装でプレー出来ればいいのに、と思う方もいるでしょう。
ゴルフは元々上流階級の人々(貴族と呼ばれる人々)の社交場として楽しまれていました。1400年代からゴルフ発展の中心となったスチュワート王家(当時のスコットランド王家)には、次のような家訓がありました。
「相手に敬意を払い、周囲に不快感を与えない服装こそ”作法の第一”と知るべし。服装は自分のために非ず、相手に対する衷心からの礼儀なり」
つまり、自分さえ満足すれば何を着てもいいという訳ではなく、自分の服装が相手にどんな印象を与えるかが大切と言うことです。当時は、男性は、襟付きのシャツにネクタイを締めジャケットを着用し、女性は、フリルが付いたハイネックのブラウスに、地面に付くほど長い丈のスカートを着用して、ゴルフをプレーしていたそうです。
現代ではとても考えられないような服装ですよね。思うようにスイングも出来なかったのではないでしょうか。ですが、機能性より儀典性が優先されていたので、マナーが何より大切だったのです。マナーはルールではないのでペナルティはありませんが、恥をかかないためにも注意したいところです。
2.ゴルフウェアのマナーについて
ゴルフ場のドレスコードは、ゴルフ場によっても異なりますが、基本的なドレスコードをご紹介します。クラブハウスでもドレスコードがあるので、行き帰りの服装にも注意してくださいね。不安があれば、ゴルフ場に問い合わせてみることをおすすめします。しっかりポイントを押さえて、ラウンドを楽しんでください。
2-1.ゴルフウェアのマナー(男性編)
1.トップス
◎ポロシャツ
◎襟付き、袖付きのシャツ
◎ハイネック、タートルネック
× Tシャツ、タンクトップ
2.ボトムス
◎長いパンツ、チノパン
△短パン、半ズボン
※これらはゴルフ場によってルールが異なります。短パン可というゴルフ場もありますが、ハイソックスの着用が条件になっていることもあります。事前にゴルフ場に問い合わせするのが望ましいでしょう。ですが、ゴルフ場ではラフの中や林の中など歩くことが多いです。虫除け対策のためにも長いパンツでプレーする方が良いケースも多いと考えた方が良いかもしれませんね。
3.NGな服装等
×ジャージ
×スエット
×ジーンズ
×作業着
×迷彩柄のパンツなど
※ラフすぎる服装はNGです。
3.ゴルフシューズ
◎スパイクレス、ソフトスパイク
×サンダル
△メタルスパイク
×草履
※スパイクの歯が芝を傷つけてしまうことがあるので、メタルスパイクは禁止されているゴルフ場も多くなっています。
4.ベルト
基本的に、シャツの裾はパンツに入れてプレーするタックインがルールとなっています。なので、ベルトを着用することが望ましいです。
5.帽子、サンバイザー
着用が義務付けられているゴルフ場もあるので注意が必要です。キャップやハンチング、ニット帽など好きなものでOKです。特に夏のゴルフは日差しが強いので、帽子などで紫外線対策してください。冬にはニット帽などで防寒対策するのもよいでしょう。
2-2.ゴルフウェアのマナー(女性編)
1.トップス
◎襟付き、袖つきのシャツ
◎ポロシャツ
◎ハイネック、タートルネック
◯ワンピース
×Tシャツ、タンクトップ、キャミソールなど
※露出が少ないものを選びましょう。紫外線対策、虫除け対策、怪我の予防にもなります。
※ワンピースはゴルフ場によってはNGの可能性もあります。ゴルフ場に問い合わせてから選ぶことをおすすめします。
3.ゴルフシューズ
◎スパイクレス、ソフトスパイク
×サンダル
×メタルスパイク
※スパイクの歯が芝を傷つけてしまうことがあるので、メタルスパイクは禁止されているゴルフ場も多くなっています。
4.ベルト
シャツの裾をパンツに入れてベルトをすること。基本的には、シャツの裾はパンツに入れてプレーするタックインがルールとなっています。なのでベルトを着用することが望ましいです。ただし、デザイン的にタックインする形ではないものは、外に出してもOKとするコースも多いので、事前にゴルフ場に問い合わせてみましょう。
5.帽子、サンバイザー
義務付けられているゴルフ場もあるので注意が必要です。キャップやハンチング、ニット帽など好きなものでOKです。特に夏のゴルフは日差しが強いので、帽子などで対策してください。冬にはニット帽などで防寒対策するのもいいでしょう。
女性は男性より厳しいルールはないと言われますが、やはりマナーを守ってラウンドしたいですね。
コースでの服装は、機能性を重視しましょう。私たちは貴族ではないので、機能性を重視しても大丈夫です。スイングがしやすいように、スッキリとしたデザインの物がおすすめです。飛距離にも影響するので、試着をしてから選ぶといいですね。
そして夏場は汗をたくさんかきます。通気性、速乾性に優れたウェアがおすすめです。汗をたくさんかいたとしても、後は、身体が冷えてしまうので、アウターを用意しておきましょう。男性、女性ともに首にタオルを巻くこと、腰にタオルを巻くことは禁止とされています。注意してくださいね。また、春先や秋口のゴルフ場は寒い時もあるので、アウターは必需品です。一枚用意しておくと安心です。
2-3.冬のゴルフウェアの選び方
ゴルフは一年を通して楽しめるスポーツです。春には春の、夏には夏の、秋には秋の、冬には冬の楽しさがあります。ゴルフで季節の移り変わりを感じることができます。普段オフィスにいると、四季を感じることが少ないですよね。四季を感じることは、とても大切なことです。
冬のゴルフウェアを選ぶ際に、注意したい点がいくつかあります。一日中ゴルフ場で過ごすのですから、防寒対策が必要です。ゴルフはショットする時間より、待つ時間の方が圧倒的に長いので、風邪など引かないように気をつけましょう。
襟付きのシャツなど、基本は一緒です。寒さ対策としてマフラーを巻いてゴルフ場に訪れる人もいるかと思います。首に巻いたままでのプレーは禁止されていますので注意してください。寒いからと言って、モコモコのしたダウンなどはスイングの際に邪魔になってしまうので、避けた方がよさそうです。
上下にしっかりとインナーを着用することで、寒さ対策は万全です。温かいインナーがたくさん販売されていますが、実際に効果がありますよ。カイロなどを持参してもいいかもしれませんね。襟付きのシャツの他に、タートルネック、ハイネックもOKです。
首や手首、足首がしっかりと寒さから守られていると、とても温かく感じるので、レッグウォーマーなどもおすすめです。ただし、レッグウォーマーはゴルフ場によっては禁止とされてしまう場合もあるので、ゴルフ場のルールに従ってください。
2- 4.クラブハウスでの服装のマナー
正装とまでは言いませんが、ある程度、品のある服装が良さそうです。カジュアル、ラフすぎる服装では、クラブハウスに入場できない場合もありますので、注意してください。格式のあるゴルフ場では、行き帰りにもジャケットを着用することが義務付けられているところがほとんどです。不安な方は、直接ゴルフ場に問い合わせください。
×Tシャツ
×タンクトップ
×シャージ
×ジーパン
×極端なミニスカート
×サンダル
×スニーカー
×草履
3.ゴルフは始めにくいと思われる理由
ゴルフは伝統のあるスポーツです。紀元前から世界各国で似たような競技が行われていました。もっと身近なスポーツであってもいいのに、ゴルフを始めるのに何となく抵抗がある。そんな意見をよく聞きませんか?
ゴルフのマナーやルールに厳粛な雰囲気が、敷居を高くしているのかもしれません。ゴルフウェアだけでも、マナーの厳しさがなくなって、もっと自由になれば始めやすいのでは?!そう思う人も多くいるでしょう。ゴルフがもっと国民的なスポーツになれば、ゴルフ人口はもっと増えるかもしれません。
ですが、ゴルフウェアのマナーにも歴史があることがわかりました。Tシャツや短パンなど、ラフな服装でプレーすることが許されてしまうと、ゴルフの伝統が壊れてしまうのです。この伝統を楽しんでいるゴルファーもたくさんいると思います。今も残されているマナーは、ゴルフウェアの歴史に敬意を払って残されているものです。
ゴルフウェアはダサい。おじさんのファッションではなく、伝統を重んじているファッションなのです。貴族のマナーを残しながら、現在では機能性を重視したオシャレなゴルフウェアがたくさん販売されています。ゴルフというスポーツ自体は、ゴルフが発祥した時代のスタイルとほとんど変わっていないのに、服装は大きく進化を遂げました。
ゴルフウェアは、マナーを厳守しながら、いかにオシャレに着こなすか。そこが勝負です。オシャレに着こなす方法はいくらでもあります。
4.まとめ・マナーを厳守して楽しむゴルフ!
ゴルフは、富裕層の娯楽、中堅世代が嗜むもの、おじさんのスポーツというイメージがあり、庶民的なスポーツとは言えないかもしれません。マナーの多さにも抵抗がある、そしてお金がかかるスポーツというイメージがあるのではないでしょうか。
実際、いざゴルフを始めるとなると、必要な物はいろいろとあります。他のスポーツと比べると、お金がかかるというのは事実かもしれません。ゴルフの腕が上がってくると、良いクラブが欲しくなります。良いウェアも欲しくなるでしょう。
良いクラブや良いウェアを購入することは悪いことではありませんが、見栄を張る必要はありません。ゴルフの起源は、革製のボールを長い棒で打って遊んでいたところから発祥したとも言われています。純粋にゴルフを楽しむことが一番だと考えてみると、マナーを守っていれば、道具や服装に高い、安いは関係ないと思います。道具は使う人によって活かされるもの、服装は着る人によって変化するのものです。
ラウンドする際も、プレー代がかかります。最初はリーズナブルなところを探して、練習ラウンドに出かけ、少し腕が上がってきたら、名門と呼ばれるゴルフ場に出かけてみたら、どうでしょう。年に何回も行けない、という人は小旅行を兼ねてみるのもいいかもしれません。小旅行気分が味わえるのもゴルフの魅力です。
ゴルフウェアのマナーを守ってゴルフを楽しんでいる私たちを見て、 貴族たちはどう思うでしょうか。きっと自分たちとの服装の違いに驚くでしょうね。ですが、私たちの首に襟が残されていることを、貴族たちはきっと誇りに思うのではないでしょうか。
ゴルフの魅力は、実際にやってみないとわからない。言葉では伝えきれないほどの楽しさがあります。敷居が高いと思っているのは、ただの偏見かもしれません。マナーの範囲で、個性とセンスを光らせてゴルフ場を歩いてみてください。ダサい服装になるか、カッコよくなるか、あなたのセンスで変わります。センスが光った時は、ゴルフの魅力にハマってしまうかもしれませんよ。
今回、ゴルフウェアの起源についてと、ゴルフウェアのマナーをご紹介しました。初心者ゴルファー、これからゴルフを始めてみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。服装についてのマナーもそうですが、同伴者がプレーに集中することができるように、配慮すること。こちらのマナーも忘れずに、楽しくオシャレにラウンドしてくださいね。