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ゴルフの冬の服装はインナーが決め手!?機能検証&おすすめコーディネート

防寒着じゃなくて、おしゃれなアウターへ

ゴルフ場への行き帰りの服装には多かれ少なかれドレスコードがあり、ジャケットの着用が義務付けられることもあります。が、一方でそのドレスコードとマナーさえ押さえれば比較的自由におしゃれが楽しめるスポーツ。

激しい動きを伴わないからこそ、その分自由度が高まるというわけです。よって、ゴルフウェアは自己表現として“楽しめるアイテム”であることは間違いありません。

2012年からは、10代、20代向けだった可愛すぎる女性ファッションブランド“サマンサタバサ”が、香妻琴乃らサマンサガールズを従え「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」を開催。ゴルフとは縁の無さそうな若くておしゃれな女性の入場者が増え、これまでにない盛り上がりを見せています。

そう、ゴルフはおしゃれの自由度が高いスポーツ。そして冬はおしゃれが最も楽しめる季節。今まで冬のウェアを、単なる“防寒着”としてしか考えていなかった人も、サマンサタバサに負けじと“オシャレなアウター”で冬のゴルフを楽しみましょう!

今日は身近なインナーの徹底比較からお店のおススメコーディネートまで、すぐに活用できる情報をお届けします。

真冬のおしゃれの落とし穴

店頭には秋冬ものから真冬の防寒グッズなど、様々なものが並んでいます。

避けたいのは、自分なりのスタイルを楽しみたい人が陥る“まさか”の事態。評判もスコアも落とす、こんな“おしゃれの落とし穴”にはまっていませんか?

一、手ごろなアウターを求めたあまり、まさかの同組ウェアかぶり

一、ダウンで災難?まさかのキャラ仕立てでマシュマロマンかベイマックス
一、ウェアごとに違うメーカーロゴ。まさかプロ並みなのは、その宣伝効果か?
一、「ベスト着た日にベスト出す」まさかギャグを言いたいだけでそのファッション?

ウ~ン確かに見かけますね。

これから冬本番!失敗しない冬服選びのためにも、こうなったらプロに聞いた方が早い!ということで、お話を伺ってきました。

ゴルフショップを突撃取材

「冬のゴルフでおしゃれを楽しむなら、見えないところほどしっかり、が基本です」と、にこやかな笑顔で教えてくれたのは、有賀園ゴルフ デックスお台場店店長の時田さん。

夏物よりもどうしてもお金がかかってしまう冬のウェア。できれば少しでも出費は減らしたいと、できるだけ安く済ませたいのがインナーの類。

「おすすめしたいのは、このアンダーアーマーのコールドギアです。北極圏に住むシロクマは、体毛に空気を含んでいて体温が逃げにくいということをご存知ですか?このコールドギアの内側が、その原理に似ているんですよ」

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なるほど裏側には素材で作られた溝があり、ここに空気がたまってくれることで体温が逃げにくく、暖かさが継続する仕組み。

コールドギアにも薄手、普通、厚手と3種類あり、11月~真冬まで“普通”で充分とのこと。確かに厚手のものは、素材もずいぶん厚ぼったく汗をかきそうです。

このコールドギアは、もう一つ重要な要素を満たしてくれています。それはスイングのしやすさを生む伸縮性の高さ。

その理由は素材の割合。ポリエステル87%、ポリウレタン13%。

店長曰く「ポリウレタンは、多ければ多いほど伸縮性が高まるのですが、パーセンテージがあまり多すぎると、逆に硬くなる傾向があります。僕自身がいろいろ試してラウンドしましたが、ポリウレタンは10%程度がベストな配合だと思います。興味があればぜひ素材もチェックしてみて下さい」

とはいえ、多くの人が冬の必需品として着用しているはずのヒートテックに比べると、やはり厚いのは否めない。

「ヒートテックとはちょっと違うかもしれません。ご存知かもしれませんが、アンダーアーマーはもともとアメフトのウェアだったんです。筋肉を覆う第二の皮膚という意味があって、サポーターの役割を果たしてくれます。機能として大切なのは、疲労の元となるむくみを防いで、体を疲れさせないこと。体にフィットするので着た時の動きやすさも全然違いますよ」

さすがの返しにこちらも納得の回答。カラーバリエーションも豊富です。

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そういえば、後半もあがり3ホールくらいから集中力が切れて、ドライバーは曲がるし、パターは距離感が合わなくなって…ということがしばしばあります。筋肉は気づかぬうちに疲れているのです。アンダーウェアの選び方を変えて疲れ知らずに!

定番のアンダーウェアを比較・実験!

前出のユニクロのヒートテックは、寒い中で作業をする彫刻家がCMに登場するあたり、そもそもスポーツインナーというより普段着です。ただ、吸水性が高い一方で速乾性がやや劣るとも言われており、そこにはレーヨンの使用率が関係しています。

レーヨンとは、絹(シルク)に似せて作られた、吸湿性、吸水性の高い繊維。特に冬山登山では、この乾きにくさと、濡れたままからの冷えにつながるレーヨンを嫌う人もいると聞きます。

ヒートテックの暖かさは皆さん経験済みの通りだと思いますので、今日は暖かさではなく、汗をかいた後の速乾性の違いについて調べてみたいと思います。

手持ちに限りがあるのが残念ですが、アンダーアーマーコールドギアとユニクロのヒートテック、ババシャツ、夏用のアンダーウェア、エアリズムなどのインナーを比較してみます。汗ばんだ後、どんな乾き方をするのか調べるために、洗濯してから乾くまでの経過と肌触りを観察します。

<実験方法>
・あらかじめ各インナーの重さを計量してから、洗濯して水分を含ませる。
・洗濯・脱水後、2時間後、3時間後に重さを量り、どれくらい水分が含まれたままかを計算。

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<実験結果>

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<結果分析>
・ヒートテック、ババシャツについて
汗をよく吸い取り、濡れた状態だとひんやりするので、汗をかいたら着替えた方がいい。
ババシャツとは中高年女性が好んで着る長袖の下着でしたが、最近は若者にも浸透。

・エアリズム、夏用アンダーウェア2種類
吸水率はバラバラだが、速乾性が高い。あまり冷たくなくサラサラした肌触りになる。

・コールドギアは濡れていても表と裏で感じる温度が違う。内側の方が断然暖かく感じる。
これもシロクマ効果ではないかと推察される。時田店長がおすすめする理由も納得の結果となりました。

なお、生地の冷たさは、あくまでも私が触った感覚であることを、お含みおき下さい。速乾性は計量時点での比較のみとし、速乾性の時間変化に対する差異は考慮していません。

ユニクロのヒートテック活用法

上記の実験に用いたヒートテックは過去に購入したものばかりですが、今年発売のヒートテックは昨年までのものとは少し違うようです。

・椿オイル(保湿)成分を配合
・繊維が細くなり、肌触りも滑らかさUP

と商品も進化。また、極暖(ごくだん)製品も登場しています。

ちなみに、極暖(ごくだん)はポリエステルが大幅に減る代わりに、保温性の高いアクリルが57%と大幅UP。試す価値は大ですね。

実験結果からもわかるように、ヒートテックは吸湿性が高く速乾性にやや劣ることから、ゴルフのラウンドでヒートテックを活用する場合は、汗をかいたらハーフの休憩の時に着替えること!こういうのも、上手なインナーの着こなしと言えますね。

ちなみに、時田店長は、アンダーアーマーのコールドギアでスノーボードにも行くとのこと。1着7,000円程度と値段だけを見たら決して安くはないけれど、着回しのしやすさで考えたら十分に元が取れる1枚となるでしょう。

おススメの冬用ウェア

普段スノーボードばかりの会社の後輩が、「ゴルフに連れて行って欲しいっす!」と、たまにはお前、カワイイこと言うじゃねーか、な時。また、先輩として服装についてウンチクも語ってみたい時。何をすすめたらいいでしょうか?

「新しく揃えるならキャロウェイをおすすめします」と時田店長。

「特にキャロウェイは生地が軽くて着心地もよく、何よりズボンが動きやすく、はきやすいのがいいんです。最近のゴルフウェア事情としては、製法も縫い目がやわらかいなどの配慮があって、すべてにおいて、スイングのしやすさを考えて設計されているようです。また、軽量化や、派手なものが増えている傾向にありますね。地味なウェアの選手が多いアメリカツアーで、石川遼選手のウェアが話題になりました」

でも、日常生活ではなかなか着ないような雰囲気のものを男性には着て欲しい。冬空をバックに、グリーンに映える色でプレイを楽しんで欲しい!

そこで若い方にも、シニアの方にもおすすめしたい組み合わせを選んでいただきました。

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<写真のウェアのご紹介 11月~2月の寒さピーク時もこれでOK>
・アンダーアーマーコールドギア(ポリエステル87%、ポリウレタン13%)
・ニットセーター(アクリル84%、レーヨン16%)
・フルジップニットセーター(アクリル85%、毛10%、ナイロン5%)
・パンツ(コットン(綿)96%、ポリウレタン4%)

フルジップニットセーターは、朝の3ホール、あがり3ホールの必需品。ブルゾンやジャンパーなど、体が温まってきたら脱げることがアウターの条件です。パンツは、素材として伸縮性のあるポリウレタンが4%含まれ、しゃがんだ時に伸縮し、サポーターのように働いてくれる感覚があります。

それでも赤はちょっと、と言う方はこんな組み合わせはいかがですか?少し気温が高めの日は、インナーに濃紺の襟付きシャツがちょうど良さそうですね。

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寒さ対策<カイロ>で温めるのはココ!

寒さを直接的に感じるのは、外気にあたる指先、顔、耳。すでに皆さん取り入れているように、対策としては防寒用のグローブ、頬まで覆ってくれるネックウォーマー、耳当て、帽子などが必須アイテムとなっています。

それ以外に欠かせないのが、使い捨てカイロ。皆さんはどこに貼っていますか?

肩甲骨あたりや首の後ろ、腰、あるいはポケットで握りしめるという方など様々でしょう。カイロの貼付箇所が重要だということで、効果的になのはふくらはぎだとか骨盤あたりだとか、それこそパンツの中だとか、いろいろな説や好みがあるようです。

問題なのは、地面から冷えがじわじわと伝わってくる足元の冷たさ。何ホールかこなして上半身がポカポカしはじめると、足元の冷たさに不快感が増してきます。ひどい時は顔ばかりほてってしまうことも。

この上半身と下半身の体温の差こそが“冷え”であり、健康を損なう万病の元とも言われます。普段から、寒い時期の顔のほてりや足元の冷えが気になる方は、コースでもちょっと足元も気にしてあげて下さい。

そしてモモヒキの、ふくらはぎ辺りにペタッとカイロを1つ。それでも冷たい時は、靴の中敷き用のカイロに限ります。足裏の感覚が変わるため嫌がる人も多いのですが、寒さに耐えられない時にぜひお試しを。

女性向け防寒グッズでテンションUP!

メンズに比べて、デザイン性の高いアイテムが揃うのはレディース用の防寒グッズ。寒風吹きすさぶコースに耐えるにはお気にいりの小物が必要不可欠。

「『GOLFESの記事を見ました!』と言う人が来たらサービスしてもらえますか?」と図々しく聞くと、「気持ちはやまやまなんですが、そんなことしたら僕、本社に怒られちゃいます!」と言う店長。やんわりとした断り方にも好感が持てるお人柄です。

ということで、キャロウェイの女性用ウェアをご紹介!

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真冬の服装、落とし穴回避ポイントのまとめ

一、まさかのウェアかぶりをしてしまっても、インナーが暖かければ上着を脱いでプレーも可能。それでもかぶっていたら、カッパを羽織るのも手。

一、ふかふかのダウンは確かに暖かいけれど、モコモコしていてショットの妨げに。
なるべく薄手のものを重ね着しましょう。

一、ウェアが1つのメーカーで揃っていると、おしゃれさも3割増し!
バラバラだったら「スポンサー契約多くてさ」と笑いを取るのも手。

一、ベスト着た日にベスト出す!のギャグは真冬は封印がベスト。
春先や、冬でも最高気温が15℃を上回るようなら、半袖+ベストがベスト(しつこい)

冬のゴルフは、夏場とは全く違う雰囲気。池ポチャかと思ったら氷に跳ねてセーフになったり、ボールが飛ばない冬だからこそ、刻みのゴルフでスコアアップできたり、皆さんも経験ありませんか?

冬こそおしゃれに、お気にいりのウェアを着こなした皆さんの楽しいラウンドを願っています。

最後に~有賀園ゴルフ デックスお台場店について

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有賀園ゴルフhttp://www.arigaen.co.jp/)は、首都圏・関東を中心に地域密着型の20店舗を展開するゴルフショップ。

デックスお台場店は、フジテレビ、お台場海浜公園、日本科学未来館など人気観光スポットの多さから、近年は外国人観光客が増加。同店舗も外国人ゴルファーが多数来店することから、客層を意識した「Made in Japan」の品揃えが話題となっています。

今回すべてを紹介しきれなかったのが残念ですが、店長の時田様をはじめスタッフの皆様、多くの参考となる情報をいただき有難うございました。

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