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ヨーロピアン・ツアーの上品な遊び心に触れる~③200ヤード水切りゴング・ショット!~

ヨーロピアン・ツアー面白企画の第3弾は“200ヤード水切りゴング・ショット”!

開催地となったのは、アイルランドはマンスター地方、ケリー州にあるキラーニーという町。そして、このチャレンジが行われたのはキラーニーの中でももっとも有名な観光スポットの一つ“THE GAP OF DUNLOE /ダンロー渓谷”です。

ダンロー渓谷といえばキラーニーの大自然を満喫できるハイキング・スポットとして、日本人の方にも人気の観光スポットです。訪れた人達は美しい山々に囲まれた素晴らしい風景に息を飲み、その大パノラマは人々の心を包み込むように癒してくれます。アイルランドに旅行する機会がありましたら、是非お立ち寄りください。

さて、彼等はなぜこの風光明媚なダンロー渓谷を今回の企画の会場に選んだのか?そしてアイルランド政府やキラーニーの人達に事前に許可を得ているのか?そんな疑問が脳裏をよぎりますが、そこはとりあえず横に置いておいてダンロー渓谷の池にゴングを設置して競技開始です!

そもそも水切りショットとは?

“水切りショット”とは、子供のころに池や川で平らな石を水面に対して低く、平行に投げて“ピョン、ピョン、ピョン”と水面を何度も跳ねさせる遊びがありましたよね!あれを、ゴルフのショットでするということなのです。

今回の動画と直接関連はありませんが、アーノルド・パーマー選手が“水切りショット”の解説をしているものがありますので、まずはご覧下さい。

アーノルド・パーマー選手が「木を越えることもできず、右にも左にも障害物があり、通常のショットが打てない場合に、池を使う場面となります」と前置きをして実践スタートです。

1球目の結果:失敗

失敗の言い訳:“ボールに傷がついていたから、上手くコントロールできなかった。水切りショットは傷のついていないゴルフ・ボールを使うことが大切です”。

新しいボールを受け取って「今回はボールに傷はついていません」と前置きをして2球目の挑戦です。

2球目の結果:失敗

失敗の言い訳:“あのボールは、ジャック・ニクラウスのボールだった”でした。

3球目の結果:大成功!

3球目に放った“水切りショット”は見事に成功して、何度か水の上をバウンドしたボールはグリーンへオンとなります。

このような企画ビデオでも“往年の名選手”の負けず嫌いぶりが見え隠れしていて面白いですね!パーマー選手のように目的達成への執念を持っている選手が、勝利を積み重ねていくのでしょう。それにしても、こんなユニークな企画にアーノルド・パーマー選手が出演していたことに少し驚きました。

さて、話をヨーロピアン・ツアーに戻します。

200ヤード水切りゴング・ショット!

ルールは簡単です。水切りショットで、200ヤード先の湖面に設置された直径約20cmのゴングに当てるというもの。

ルールは簡単でも、実際に200ヤード先の湖面に設置された的に、水切りショットで当てるのは至難の業です。実際のトーナメントでも、池越えの厳しいライからのアプローチで水切りショットを選択するプロもいますが、それを競技にするところにヨーロピアン・ツアーの上品なセンス?を感じてしまいます。

さて、この競技に挑戦する選手はこの4人。

チャレンジャーNo.1
Paul MCGINLEY/ポール・マッギンリー選手

国籍:アイルランド。ツアー5勝。陽気なおじさんが地元アイルランドで大活躍?!

チャレンジャーNo.2
David Howell/デービッド・ハウエル選手

国籍:イングランド。ツアー5勝。2004年と2006年では欧州代表としてライダー・カップのメンバーに選ばれている実力派。

チャレンジャーNo.3
Marcel SIEM/マルセル・シーム選手

国籍:ドイツ。ツアー4勝。ドイツ出身の有名ゴルファーと言えばベルンハルト・ランガー選手を思い浮かべますが、シーム選手もお忘れなく!189cmの長身&イケメンゴルファー。

チャレンジャーNo.4
Rhys DAVIES/リース・デービース選手

国籍:ウェールズ。ツアー1勝。笑顔がチャーミングな本競技最年少ゴルファー。

ルールの説明と選手のご紹介が終わったところで、いよいよ競技開始です!

競技の第一打目でいきなりマッギンリー選手が大失敗!みんなから「こりゃヒドイ!」「本当にはずかしい!」とからかわれた時のコメントが面白いのでご紹介しておきます。

「PGAツアーは“These guys are good”だけど、ヨーロピアン・ツアーは“These guys are clapped”だ!」

「These guys are good!(あいつらはスゴイ!)」はアメリカのPGAツアーのキャッチ・コピーです。マッギンリー選手のコメントは、それに対してのジョークです。

「These guys are clapped」の意味は「あいつらはオンボロだ!」となります。ヨーロピアン・ツアーが少なからずPGAツアーを意識していることが分かりますね。

また、デービース選手は第一打目を目の前の岩に当ててしまい、そのボールは池にも入りませんでした。当然周りの選手からは冷やかされます。

「おまえは、ゴングだけではなくこんなにデカイ池も外すのか!?」

さて、スタートから暗雲が立ち込める展開となりましたが、彼等は静かな渓谷にゴングの音を響かせることができるのでしょうか?

誰がミッションを達成できるのか?それとも、だれもゴングに当てることができないのか?

結果やいかに?!

(完)

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